最近はストレス社会で、いつも疲労が蓄積してしまいがちです。
疲労も腰痛の原因になります。
一見疲労が原因と思えないような腰痛でも、疲労が原因ということはよくあります。
自分では気がつかないような疲労を自分で知ることはとても大切なことです。
自分でわかりにくい疲労を知るために、今回は書いてみたいと思います。
自分で疲れているとは思わないんだけど、疲労があるんでしょうか?
30万人の施術実績のある中塚カイロプラクティック研究所代表の私が解説しましょう。
疲労で腰痛?
疲労で腰痛になることは非常によくあります。
筋肉骨格系が悪くて腰痛になる原因は過労、寝不足、ストレス、不良姿勢、食事です。
このすべてが疲労に関係しています。
休みは単純に楽をするためにとっているのではありません。休みは、傷んだ繊維を修復する時間です。ですから、修復する時間が少なければ当然、傷んだ繊維がさらに傷んでいきます。
これは睡眠も同じです。睡眠は、ただ休んでいるのではなく、一生懸命体を修復しているのです。
成長ホルモンは細胞の修復に欠かせません。
しかし修復する時間が短ければ成長ホルモンの分泌が妨げられます。
その結果傷んだ繊維の修復を持ち越してしまいます。
それが蓄積すれば、いつか大きな問題になります。
食事も成長ホルモンの分泌に大きな影響を持っていて、食後4時間以内に就寝すると成長ホルモンの分泌が妨げられますから、修復が進まなくなります。
ストレスが過剰になると臨戦態勢になりますから、過剰にコルチゾルというホルモンが出るようになります。
自律神経や内分泌系への悪影響が出ます。
実は深い眠りがコルチゾルの分泌を抑えて、ストレスに負けない心身を作ることが可能なのです。
不良姿勢は特定の筋肉を過剰に疲労させます。
その結果として筋肉が硬化して、関節が正常な動きが出来なくなって、バランスが崩れてしまいます。そのために腰痛になるのです。
いろいろなことが影響を持っているんですね。
疲労で腰痛の困ること
疲労が蓄積して腰痛が出るとき、多くの場合にご自分で疲労が蓄積しているとわかりません。
周りの人は無理しているとわかりますが、ご自分ではそういう認識がないので、自分でコントロールできません。
その結果としてさらに無理してしまわれることになります。
ある程度疲労が進んだ状態でも、病気になっていなければ、病院でも検査には引っかかりません。
そうなると「少し休むように」といわれるだけです。
筋肉骨格系の腰痛は、痛みはありますが、レントゲンや血液や尿検査には出ません。
そのために原因がわからず、患者さんはドクターショッピングされるようになります。
あそこの先生が良いというと行ってみて、また別の先生が良いというと行ってみるということを繰り返され、原因がわからないまま時間だけが過ぎていくという方は本当に多いです。
ドクターショッピングをしていると本当に重要なところを改善できませんね。
疲労で腰痛の気をつけたいこと
疲労で腰痛が起こる場合は非常に多くあります。
それらの患者さんに「腰痛の原因は、過労、寝不足、ストレス、不良姿勢、食事です。」とお話しすると多くの方が「全部当てはまります。」とおっしゃいます。
つまりご自分で無理をしていると感じる部分はあるのです。
しかし、目の前に抱えているものがあるから、そうしないわけには行かないと思われるのです。
体は短期間の無理は可能です。
これが長期化して、慢性的になると体はだんだん適応できなくなり、全く働かなくなります。
そのときには回復も簡単ではなくなっています。
難しいのはその途上で、体は臓器を肥大させて長期化した無理に対応しようとします。
それはもういっぱいいっぱいになっている状況です。
でも体は無理が利くのです。
そのために自分はこれくらいしても大丈夫なんだと勘違いされることです。
そこで、休みを取ったり、睡眠を増やしたりしなければ、クラッシュすることになります。
そういうときには眠れなくなったり、ウツになったり、エネルギーが出てこなくなったり、内臓の不調があちこちに出たりするようになります。
そうならないように客観的に体を見てもらうことが大切になります。
疲労からの腰痛でカイロプラクティックが良い理由
客観的に体を見ることは難しいと話しました。
自分では自分のことをわかっているようでわからないのです。
カイロプラクターは体の機能を見るスペシャリストです。
ライフスタイルから体を考えてくれます。
ライフスタイルを考慮に入れてくれる臨床家は余りありません。
さらに、関節や筋肉のアンバランスを改善できるのはカイロプラクターです。
カイロプラクティックの施術は、体の機能を飛躍的に改善します。
その結果として積極的に体を回復させることが可能になります。
カイロプラクティックの施術とアドバイスを受けると、自分の体を客観的に見ることが出来るようになり、疲労で腰痛になるような辛い経験から自分を守ることが出来るようになります。
Hさんはもともと非常にエネルギッシュな人、でも腰痛でとっても元気がなくなって前回から3年ぐらい経って来院。
時々来院しておられたが、今回は久しぶりだった。
熱血先生を絵に描いたような先生。
以前から毎晩のようにサッカーと野球をやっておられる。
週末ごとに交互に試合がある。
最近、腰が痛くなって、なんだかやる気も出なくなってきている。
寝ても疲れがとれず、朝は腰が痛くて、起きるまで30分ぐらいかかるといわれる。
表情も別人のようになっておられて覇気が無く、食欲もあまりないといわれる。
元々睡眠も少なめで、パワーと根性で乗り切るというような体育会系の先生。
話を聞くと今年のクラスがなかなか難しい状況があるといわれる。
それがかなりのストレスだけれども、それを発散する意味で余計にスポーツをしておられるようなところがある。
食事も昼は給食、夜は練習が終わってから食べられるので10時くらい、朝は抜かれる。
家に帰って食事をして、風呂に入ると12時を回っていて、もう寝るというような生活。
朝は6時に起きて動こうとされるが、腰が痛いためにすぐには活動が出来ない。
学校の机の足を入れる部分が、書類がたくさん詰まっていて、体をひねらないと座れないが、そのまま使っておられる。
背骨を見ると骨盤が大きく歪んでいて、骨盤周りの筋肉がアンバランスが出来ていました。背中の筋肉は非常に固くなっていて、唇も色がなくなっていました。
完全なオーバーワークになっていました。
食事もお腹がすいてドカ食いをしておられるために余計に体が悲鳴を上げているようになっていました。
カイロプラクティックで施術して、筋肉のアンバランスを改善し、骨盤の歪みを改善しました。
2週間ほどスポーツの休みを取るようにお勧めし、食事をバランスがとれるように勧めました。
また学校の机を整理して、足が入るようにすることを提案しました。
4週間の内に急激に元気になられて、元のエネルギッシュなHさんが復活しました。
体調がよくなっても今までのようにやり過ぎにならないようにスポーツをもう少し調整して、必ず休みをとるようにアドバイスしました。
Hさんは危ないところでした。
もう少し続けていれば、ウツで仕事を休まなければならなくなられるギリギリの所でした。
疲労も上手に回復しなければ、多方面にわたって影響が出るようになります。
内臓にも影響が出てもおかしくなかったでしょう。
早く疲労を取ることは鍵です。
もちろん休みを取ることが大切ですが、
休みを取るだけでは疲労から回復するのは時間がかかります。
積極的に回復することは必要なことです。
カイロプラクティックが積極的な回復の役に立ちます。早い目の手入れが必要です。
まとめ
疲労が蓄積することはよくありますが、それを自分で認めるのはなかなか難しいです。
そんな時にカイロプラクターに見てもらうことによって、自分の体を客観的に見ることが出来ます。
さらにアドバイスに従ってライフスタイルも変えることによって、腰痛になりにくい体になることが可能になります。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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