最近の住宅は畳の部屋がなくなって、ほとんどの部屋がフローリングになりました。
そのために自室でソファーに座られる方も増えました。
ソファーも様々な形や材質があって、値段も安価なものから非常に高価なものまで様々です。
生活に密接になっていますが、ソファーについては意外に余り理解されていません。
生活の一部であるソファーについてよく知っておくことが大切です。
そうすれば、健全な生活をすることが可能です。
今回はソファーと肩こりの関係について話をしてみたいと思います。
ソファーってよくわからないですね。
30万人の施術実績のある中塚カイロプラクティック研究所代表の私がご説明しましょう。
肩こりとソファー関係あるの?
不健康の代名詞?ソファー
どこの家でもテレビの前にはソファーが置かれているのではないでしょうか。
「カウチポテト」と言われるソファに横になってテレビを見ながら、ポテトチップスを食べているという、不健康の代名詞のようなライフスタイルがあります。
実はそんな不健康にソファーの存在がそれほどまでに大きいと感じておられない方も多いと思います。
応接室のソファーが苦手
その一方で、仕事などでソファーの応接室に通されるのが苦手と言われる営業の方も結構たくさんいらっしゃいます。
ソファーに長い間座ると調子悪いと感じることが多いのがその原因です。
なぜソファーは調子悪くなる
ではなぜ、ソファーは長く座ると調子悪くなるのでしょうか?
多くのソファーはクッションがよく効いています。
深く沈むようなソファーが高級というイメージもあるため、深く沈むものも多くあります。
経験から
あるときに家具メーカーの方と仕事をするというお話がありました。
そのときにショールームを見に行きました。
ソファーを見ているときに、「どういう風に家具を作りますか?」と質問しました。
「売れすぎ筋の同業他社の家具を見て素材を変えて作ります。」と言われたときには驚きました。
余り考えて作っていないソファー
つまり体の機能や体のことは考慮に入れられていないのです。
それだけに、体に問題が起こっても不思議はないのです。
ソファーはもっと考えられているかと思っていました。
肩こりの人がソファーに座る問題
外国の高級家具は?
もし高級な家具が、外国の家具をまねて作られているものであれば、日本人の体には合いません。
欧米の人は足が長く、腰つきも日本人とは異なっています。
しかも、日本人の体も年配の人と若い人では体型も柔軟性も違いますから、欧米の人と同じ家具で大丈夫というには無理があるわけです。
家具の基準
家具にはこういう家具を作るべきという標準がありません。
一応の高さや大きさはあるものの基準が作られているわけではありませんから、どれが良く、どれが悪いとはいえないのです。
そのために自分の感覚のみが頼りになることが難しい原因です。
ソファーの特徴
ソファーがあっても、柔らかい、沈む、座面が深いといった特徴があります。
快適に座るためにはある程度の固さも必要です。
そうでないと座っている間中、どこかの筋肉を緊張させていなければならなくなります。
ねこ背になるソファー
特に座面が沈むと背中が丸くなってねこ背になってしまいます。
肩こりの人がねこ背になるソファーに座れば、肩こりが余計にひどくなってしまします。
また、座面が深いと背中が背もたれにつくためにはねこ背になるしかなくなるでしょう。
良いソファーとは
しっかりとお尻をホールドする固さがあり、背もたれが背に当たるくらいの位置にあるソファーが良いということになります。
肩こりの人がソファーに座るときに多いこと
ソファーの危険な姿勢
肩こりの人がソファーに座るとねこ背になると説明しました。
肩がこったり腰が痛くなったりするので、ソファーに横になる方が非常に多いのです。
実はこれが非常に危険な姿勢習慣になります。
ソファーが沈むような柔らかさがあると余計ねこ背や腰が丸くなるので肩も腰も丸くなります。
横向きで横になる
また、横向きで寝転がるとちょうど肘掛けの所に頭をおいてしまうようになってしまいます。
この際に首は必ず曲がっています。
危険な症状
この姿勢を続けていると
寝違い、上肢の痛み、しびれ、
吐き気、めまい、頭痛、顎関節の問題
などなど非常に多くの問題を訴えられることになるのです。
大きな誤解
しかもご自分では、眠くなるぐらいだからリラックスしている習慣と勘違いされます。
楽だし、自分でもリラックスしていると感じておられますから、その習慣を変えられることがないのです。
そのため、その姿勢を続けておられるとドンドン首肩の柔軟性がなくなり、症状が出てくるようになります。
症状悪化の原因
でも、ソファーに寝ることがそんな問題を作っているとは夢にも思われないので、症状が悪化します。
病院でも原因がわかりませんから、症状を抑える薬が出ますが、原因を取り除かない限り、肩こりや症状が改善することがないのです。
ソファーに横になるのって気持ちいいんですよね。
ソファーに横になる習慣を持っていて調子が悪くなる方は本当に多いんですよ。
肩こりの人はソファーに座っても良いの?
ソファーの座り方
それだけにソファーに座るのは、注意が必要です。
柔らかいソファーや沈むソファーは、座るのに適していないかも知れません。
しかし、仕事で応接室に通されて、ソファーに座るように勧められたら、断るわけにもいきません。
そんな時には肘掛けが背中に当たるような角度に座ると背中が起きて幾分良い姿勢になれます。
3人用、1人用のソファー
3人掛けのソファーの真ん中が一番へたっている可能性が高いですから、古いソファーであれば、端か、出来れば一人がけのソファーに座る方が良いでしょう。
ご自宅であれば、へたりを感じるようであれば、少々お金がかかりますが、新しくなさることをお勧めします。
ダメな座り方
間違ってもしてはいけないことは、浅く腰掛けてヘソが天井を向くように座ることです。
これはねこ背やねこ腰というような背中を作ります。
これも長い間していると肩こりが体型化しますし、腰痛の原因になります。
要注意です。
肩こりの人がカイロプラクティックを使うとソファに座れる理由
ねこ背気味の人は、ソファーに座ると必ず余計ねこ背になります。
自分で改善するのは難しいでしょう。
そのためねこ背の人がソファーに座られることはお勧めしません。
しかし、背骨の柔軟性やねこ背が改善されれば、座れるようになるでしょう。
そのためにはカイロプラクティックが重要な役割を果たします。
姿勢が体型化してしまうと自分では改善できません。
関節の機能異常であるサブラクセーションができあがっているからです。
サブラクセーションは薬やマッサージなどでは改善しません。
それを取り除かなければなりません。
カイロプラクティックはサブラクセーションを取り除く専門家です。
施術により脊柱の柔軟性が回復し、神経の流れが良くなります。
神経の流れが良くなった結果筋肉のバランスが良くなり、姿勢が改善するようになります。
それ以外にもライフスタイルや姿勢習慣で注意することをアドバイスもらうと肩こりを克服することが出来るようになるでしょう。
52才会社役員女性Oさんのケース
Oさんは非常にアクティブな、やる気に満ちた方。
しかし非常にストレスがあるお仕事をしておられます。
肩がこって気分が悪くなるといって来院されました。
ソファーで寝ながらビデオを見るのが一日の楽しみ。
非常に高価なソファーに横になって、毎晩最低2時間はビデオを見ておられました。
朝はコーヒーだけ、昼は外食、夜は遅くほとんどが外食、たまに自宅で作るって食べる程度。
アルコールが欠かせないと言われて、毎晩お酒を飲んでおられました。
睡眠時間は5時間で、それ以上は眠ることが出来ないと言われました。
コーヒーは6杯以上飲むと言われました。
背骨を見てみると、首が左斜めに倒れていて、頭がヘソの真上にない感じになっていました。
右の肩が前方に出ていました。
背中はねこ背になっていて、柔軟性がなくなっていました。
カイロプラクティックの施術で柔軟性を回復し、猫背矯正と首のアンバランスを改善する体操をしてもらいました。
いつも首をソファーの肘当てを枕にして寝ておられましたので、ソファーでビデオを見るのはやめてもらいました。
アルコールは休肝日を作るようにお勧めしました。
睡眠時間が少ないのはコーヒーで刺激がありすぎるためで、2杯までにするように勧めました。
肩こりは施術後にかなり楽になられて、3回目の時には、自分が少々精神的に参っていたと話してくださいました。
気分がすごく良くなって、エネルギッシュになられました。
睡眠不足に、食事のアンバランス、お酒の飲み過ぎに、コーヒーの飲み過ぎで体が興奮状態を休めることが出来なかったケースでした。
おまけに首に負担のかかるソファーでの姿勢でビデオを毎晩見ておられたので、体が悲鳴を上げていました。
放っておいたらとても危険な所でした。
まとめ
ソファーはどこにでもある家具ながら、実は危険が潜んでいるものです。
ソファーでねこ背がひどくなって肩こりの悪循環に陥らないようにしたいものです。
そんな時にカイロプラクティックは大きな力になってくれることでしょう。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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