肩こりという言葉があるので、肩こりと首が密接な関係があると聞くとちょっと意外な感じがする方もおられると思います。
肩こりというときには首のコリも含まれていますが、それが密接な関係があるという理由ではありません。
そこの所を知っているのと知らないのでは大きな差があります。
首と肩こりの関係を知るときに自ずとすべきこともわかってきて、肩こりに悩むことがなくなる可能性もあります。
今回は肩こりと首の関係について書いてみたいと思います。
首と肩こりが関係あるんですか?
30万人の施術実績のある中塚カイロプラクティック研究所代表の私がご説明しましょう。
肩こりというのに首が関係あるの?
解剖学の肩とは
いろいろな方に「肩はどこですか?」と聞くときに、答えは様々で時には驚くような場所を肩といわれる方もあります。
意外に解剖学用語に関しての一般の肩の認識は曖昧です。
アメリカで存在しない肩こり
この肩こり、アメリカでは存在しないと言われています。
この微妙な重苦しい感じが理解できないと言われます。
どちらかというと痛みと捉えられています。
問題は僧帽筋
僧帽筋という筋肉は三角の形をしていますが、頭骸骨の端っこから肩先までつながっている筋肉です。
ですからこの筋肉が硬化すると首も肩もこるようになります。
私たちが歩くときには腕を振りますが、降り出した腕の方に顔を傾けます。
つまりいつも同じ側を動かすことになり、肩に緊張が出来れば、首にも出来るし、首に出来れば肩にも緊張が出来ます。
人によっての個人差
もちろんそれ以外の筋肉が緊張することがあるので、人によって緊張の場所も変わってきます。しかしお互いに影響を受ける構造であるのは間違いありません。
肩こりと首が関係するメカニズム
肩こりは、姿勢の問題で起こることが多く、首が前に倒れてねこぜになっていて、動きがなくなっているときに起こります。
頭は非常に重い構造です。
大体体重の10%有ると言われています。
70Kgの方であれば、7kgの重さがあることになります。
頚椎が30度前傾すると首には3倍の重量がかかると言われています。
21kgの重さが首にかかってくるのです。
子供の一人分です。
そのために首の筋や背中の筋肉が緊張してその倒れた首の重さを維持しようとします。
そのような前傾姿勢が長時間続けば長時間筋肉が緊張して血液循環が悪くなってしまいます。
動くことがなくなればさらに血流は悪くなり、肩こりが悪化します。
そういう意味では首の位置は肩こりに大きな影響を持っているといえるのです。
首の位置を改善しないでは、肩こりは決してよくなることがないのです。
肩こりと首を分けて考える危険性
肩こりが首とは関係ないと考えている方は少ないと思いますが、結果的に関係ないと思うようのことをされる方は多くあります。
首が前に倒れてねこぜになっている状態を改善しないで、肩や首の筋肉を緩めようとしてしまうことがその一例です。
頭を支えようとして首や背中の筋肉が緊張しているので、首を起こさないで猫背のままで筋肉を緩めると首を支えられなくなって、余計に首が倒れる結果になります。
そうすることによって一層肩がこるようになってしまいます。
ただの対処療法的に肩こりを改善しようとすれば、同じようになってしまうのです。
それでは猫背はいつまで経っても改善しませんし、肩こりもいつまで経っても改善しません。
そうして長い間経つうちに、だんだん姿勢が体型になってしまいます。
つまり変な骨格に変わっていきます。
そうなってからなんとかするのはとても難しいです。
歯並びの矯正でも骨格を変えようとするのに長期間かかるわけですから、体型になってしまうと簡単には改善できなくなってしまうのです。
肩こりを改善するには首が要
肩こりを改善しようと思うときに首の位置が大切であるといいました。
首の位置が変わらなければ、肩こりの改善は不可能です。
首の位置が変わるには、柔軟性や筋肉のバランスが改善していく必要があります。
自分で首の位置を変えようと思っても、瞬間的には出来ても長時間では難しいです。
体型化していない状態では体操だけでもかなりの変化をつけることが出来るでしょう。
ひどい人の場合には首のカーブがなくなっていたり、前弯がなくなって後弯になっている人もあります。
このような状況になったら、数週間というわけにはいきません。
さらに変形が出ている場合には症状が出たのが最近であってもかなり時間をかけて変形が起こっているので、1年以上かかるようになるでしょう。
そういうときには関節に機能異常でサブラクセーションと呼ばれる状態ができあがっています。サブラクセーションは関節の配列の異常や動きの異常をいいます。
このサブラクセーションを改善しないでは、柔軟性も筋肉のバランスもとることが出来ないでしょう。
首の位置が変わることが大切なんですね。
肩こりと首を一度に改善するカイロプラクティック
カイロプラクティックはサブラクセーションを取り除くスペシャリストです。
カイロプラクターはサブラクセーションの分析をしたり、それを矯正することが出来ます。
それが出来ると改善はもっと早く起こります。
体操と合わせてカイロプラクティックの施術を受けると首の位置を改善することが出来ます。
残念ながら薬やマッサージなどでは首の位置を改善することが出来ないのです。
むしろ悪くなる可能性が強いです。
カイロプラクティックによって首の位置を改善し、サブラクセーションを取り除き、骨格の柔軟性を取り戻し、神経の流れを整えることにより筋肉のバランスをとることが出来るようになります。
肩こりと首を一度に改善するにはカイロプラクティックが最適なのです。
いつも肩がこって、時には吐き気や頭が痛くなったりすることがあるそうです。
マッサージや整体、鍼も使ってみたけどその場だけで長続きしないといわれます。
余り肩こりがひどくて、気分も悪くて同僚に聞いて来院されました。
受験シーズンでずっと補修や無理が続いて、ひどくなったと思うと言われました。
仕事は1時から9時までだけど、その前に仕事に出たり、後に残ったりすることがあると言われました。
前に立って講義をするのではなく、一人一人を指導するので、いつものぞき込む形になって仕事をしておられます。
コンピューターもよく使われるので、じっとしている時間もかなりありました。
食事も朝と昼を兼ねて食べ、仕事が終わってから食べられるので、食べてすぐ寝るような感じになっておられました。
胃の調子も悪いと話されました。
この冬はかなり体調が悪く、いつも風邪気味ですごく気を遣ったと言われました。
Wさんは中肉中背。
猫背がひどく、肩が巻き込むような姿勢になっていました。
肩甲骨の間に猫背の頂点が来るような姿勢でした。
椅子に座るときには座面の前半分に座り、背もたれは使われず、丸くなっていると言われます。
立った姿勢は首が前に突き出しているような姿勢でした。
壁を背にして立ってもらうと肩は壁につかず、頭を壁につけようとすると痛みがありました。
首の柔軟性がなくなり、筋肉も固くなっていて、背中の柔軟性もなくなっていました。
良い姿勢をしようとすると辛くて、良い姿勢になれませんでした。
カイロプラクティックの施術で首と背中の柔軟性を取り戻すようにしました。
首が起きてくるように体操をお教えして行ってもらいました。
また食事を時間調整して早い時間に食べるようにおすすめしました。
食事をキチンとされたら疲れ方が変わったと言われるようになりました。
指導するときも上からのぞき込むのではなく、腰を落として状態が曲がらないようにするようにアドバイスしました。
椅子に座るときにはきちんと背もたれを使うように深く腰掛けるようにしてもらいました。柔軟性が回復して、首の位置が正常になってくるにつれて、あんなに頑固だった肩こりが軽くなったと話されるようになりました。
首が倒れ込んでるために何をやっても改善しない頑固な肩こりのケースでした。
首の位置が変わらなければ、いくらいろいろなことを試しても肩こりは改善しません。
逆に首の位置が変わるとこれくらい変わるかと思えるほど変わられました。
首の位置が肩こりには大切であることを再度教えていただきました。
首が倒れている状態を改善しないで肩こりを改善するのは難しいですね。
まとめ
首の位置が変わらない状態で何をしても肩こりを取り除くことは出来ません。
肩こりを取り除くためには首の位置が非常に重要になってきます。
首の位置を改善することが出来るカイロプラクティックをあなたも試してみてほしいと思います。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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