肩こりに悩んでいたら、頭痛まで出るようになった。
そんな悩みをお持ちの方は結構多くあることでしょう。
そういう患者さんがよく来院されます。
大概、肩こりはまあ仕方が無いと考えておられます。
しかし頭痛まで出るようになって、何か悪いものがあるのではないかと不安になられた方もよくあります。
実は肩こりと頭痛は密接な関係があるのです。
その関係を知ることはとても助けになることでしょう。
今回は肩こりから頭痛が出る場合について説明したいと思います。
最近、肩こりから頭痛が出るようになったんですけど、よくあることなんですか?
30万人の施術実績のある中塚カイロプラクティック研究所代表の私が解説しましょう。
肩こりから頭痛になるの?
肩こりの原因
「肩こりと頭痛は関係があるの?」と思われた方もあることでしょう。
すごく関係があります。
肩こりの多くは姿勢から来るものです。
肩こりは猫背で運動不足が原因といってもよいでしょう。
自分でチェックしてみましょう
固い床の上で背中を伸ばして仰向けて寝ると辛い方があるでしょう。
アゴをひいたらまったく無理という方もあるでしょう。
ねこ背ができています
こういう方は猫背がしっかりとできあがっています。
このような猫背ができあがっていると頭が体の前に倒れ込んでいます。
首の骨にも肩の筋肉にも負担がかかりすぎて、肩こりを感じるようになるのです。
血流が悪くなります
頭をうつむけているときには肩の筋肉が全く動いていないので血流が悪くなるのです。
その血行不良が肩こりに拍車をかけます。
アゴが上がって首の後ろ側の筋肉が縮むと、首の両側ともに回りにくくなります。
この状態が長く続くと、首や後頭骨や側頭骨などの筋肉も緊張してしまいます。
肩こりからの頭痛の特徴
そのためますます血行が悪くなり頭痛が起こるようになるのです。
この場合にはズキンズキンと痛むのではなく、首の後ろから、こめかみ、額にかけて両側に締め付けられるような頭痛です。
ねこ背がそんなに悪いなんて知りませんでした。
肩こりから頭痛になるときのすべき対処
対処法
根本的な対処は、ねこ背を改善して縮んだ首筋を伸ばすことです。
しかしこれがなかなか出来そうで出来ないことです。
これはマッサージや薬では難しいのです。
なぜなら骨格の問題を筋肉を緩めるマッサージでは改善できません。
薬は体の化学的な状況を変えようとするものですが、肩こりは化学が問題ではないからです。
一時的な改善方法
しかし、頭痛は辛いもの一時的な改善方法を知っていると助かります。
後ろ手を組んでグッと肘を伸ばします。
次に頭を強くうつむけます。
アゴが胸につくくらいに首筋の後を引き延ばして、ゆっくりと右へ左へ首の振り子運動を繰り返します。
首筋を伸ばすように意識すると程なく頭痛はおさまってくるでしょう。
肩こりから頭痛になる時の危険
肩こりから頭痛になる時には、猫背はすでに長年続いた結果です。
つまり、猫背は体型化していて、簡単には姿勢を改善できなくなっているのです。
頭痛ですから薬をとって改善しようと思われることも多いのですが、姿勢を薬では改善できません。
それだけではなく、胃腸の働きが悪くなったり、肝臓や腎臓の働きも悪くなることが報告されています。
さらに関節の椎間板の再生を妨げる働きがあるので、よくしたい関節を改善することが出来なくなってしまうのです。
ねこ背を改善しないのでそのままにしておくと、肩が痛い、肘が痛い、手首が痛い、指の関節が痛い、腕がしびれる、指先がしびれるという症状が出るようになります。
これは肩こりをそのままにしてきたつけが回ってきたともいえる症状です。
顔の頬が痛みが出たり、顔が麻痺したりします。寝違えや肋間神経痛、心臓の症状、胃の不調などなどたくさんの症状が出てくるようになるのです。
ねこ背を意識して改善しないと大変な問題に悩まされることになるのです。
問題の宝庫ともいえるのが猫背なのです。
ねこ背をそのままにしておいて、様々な症状に悩まされる方が多くおられます。
肩こりから頭痛になる時カイロプラクティックがいい理由
肩こりから頭痛がでるときには姿勢を改善しなければならないことを説明してきました。
また、すでに頑固なねこ背になっていることも説明しました。
実はカイロプラクティックは効果的に姿勢を改善できる方法です。
サブラクセーションと呼ばれる関節の機能異常で関節の動きの異常や配列異常をそう呼びます。サブラクセーションはマッサージや薬では改善することが出来ないのです。
カイロプラクティックはサブラクセーションを取り除き、関節の機能を整えます。
関節の機能が整うと神経の流れが整い、筋肉のバランスが改善します。
その結果として姿勢が改善してくるのです。
もちろん、施術だけではたりません。
カイロプラクターはライフスタイルや姿勢習慣を検討します。
そのアドバイスに基づいて変えるべき所を変え、積極的に改善に取り組むときに肩こりになりにくい体になっていきます。
原因である姿勢習慣を変え、ねこ背を克服したときに初めて肩こりや頭痛を改善することが出来ようになることでしょう。
その際にカイロプラクターはあなたのよいコーチになってくれることでしょう。
28才会社員女性Sさんのケース
Sさんは元々スポーツが大好きな方。
でも就職をしてスポーツをしなくなって肩がこるようになりました。
頭も痛くなるようになって、休まないといけないぐらいになりました。
頭痛は頻繁に起こるようになって、病院に行ったけれど薬を処方されたがよくならなかったそうです。
同僚に紹介されて来院されました。
Sさんは長い間バレーボールをしておられて、素晴らしい成績をあげていた方でした。
背が高いために少し猫背気味になっていて、自分でも気にしておられました。
仕事は事務職で、コンピューターを使う仕事で、余り動くこともなくデスクワークをしておられました。
マウスを手を伸ばして使っておられ、そのときに少し左側に首を倒す習慣がありました。
肩はいつもこっていて、知らず知らずに肩に手がいってしまうと言っておられました。
いつの頃からか、朝起きるのが辛くなり、朝慌てて出かけるので、食事をとらないで出かけ、途中で缶コーヒーを買って飲んでいると言われました。
よく頭痛の出るのは仕事が始まって1時間前後の頃だと話されました。
仕事中もエネルギーがなくなったように感じることがあって、机の中にはチョコレートが欠かせないと言われました。
背骨は猫背で右に曲がるCカーブが出来ていました。
筋肉が硬く、関節の柔軟性もなくなっていました。首の可動域も制限がありました。
カイロプラクティックの施術で背骨の柔軟性を回復し、筋肉のバランスをとりました。
猫背とカーブを改善するような体操をしてもらいました。
食事もバランスが崩れていて、炭水化物中心で、タンパク質が少なくなっていました。
お腹のすいた状態で糖質の濃い缶コーヒーがよくないと思われたので、朝きちんと食べるようにすすめ、タンパク質を増やすようにしてもらいました。
またチョコレートはしばらくやめるように勧めました。
食事の変化は大きかったようで、頭痛がなくなり、とても体が軽くなったと話されました。1ヶ月もすると姿勢もとても大きな改善がでました。
姿勢や食事が大きく影響することを感じるケースでした。
その方の状態に合わせたマネージメント計画がとても大切だと感じます。
姿勢だけで改善しようとすると難しいところでした。
でもライフスタイルも考慮に入れてアドバイスするときに大きな変化が出ることを実感しました。
まとめ
肩こりから頭痛が出るようになると頑固なねこぜになっているので、ただ姿勢を変えるだけでは改善できないこともあります。
総合的にライフスタイルも考慮しなければ、自分の問題を克服できないかもしれないのです。
カイロプラクティックはあなたの問題を総合的に分析して、きっと根本的に改善する助けとなってくれることでしょう。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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