30万人の施術実績のある中塚カイロプラクティック研究所代表の私がご説明します。
腰痛になる理由は数々あります。
しかし、一番多い理由は姿勢が原因になっているものです。
この姿勢が原因の腰痛は、理解されているようでされていません。
客観的な病院の検査に現れないことが多いからです。
そのために難しいことが多いです。
病院で、「異常がありません」といわれることは非常に多くありますが、異常がないのに痛みがあるのはどうしてだろうと思われた方も多いと思います。
今回は異常がないといわれる姿勢の異常について書いてみたいと思います。
病院で異常が無いと言われたのに痛みがあるのはなぜでしょう?
腰痛になる姿勢?
「姿勢が悪いと問題がある」と聞かれると驚かれると思います。
毎日それほど意識しているわけではないでしょう。
昔は、学校でも、家庭でもよく姿勢についていわれましたが、今は誰も言われません。
学校の先生が姿勢が悪かったり、両親が姿勢が悪かったりするからです。
だから誰も言わないのです。
また、すぐに健康上の問題が出るわけではないので、余り重要視されません。
カイロプラクターの立場からすると極めて重要なことです。
多くの腰痛の原因が、姿勢から来るのですから。
腰痛になる姿勢というのがあるんですか?
腰痛になる姿勢とはどういうものでしょう。
本来姿勢は、バランスのとれた美しい姿です。
バレリーナが美しく見えるのは姿勢が良いからです。
もし姿勢が悪ければ、故障をして踊り続けられなくなるのを潜在意識で知っているから、良い姿勢なのです。
後ろから見たときに腰部が左右に弯曲しているような姿勢は腰痛を生む姿勢です。
また横から見たことに、正常であれば、腰に前弯があります。
これが後弯するようになっている時には腰痛になります。
もちろん、そういう姿勢になったらすぐに起こるわけではなく、徐々に柔軟性がなくなっていったときに腰痛になります。
そういう腰になるような姿勢は腰痛になる姿勢といえます。
腰にカーブが出来るのは肘をついて横になってテレビを見るような姿勢、横座り、片方の肘掛けに寄りかかって座る姿勢などがあります。
腰の後弯が出来る姿勢は、ヘソが天井を向くように椅子に座る姿勢、あぐら、コンピューターで背もたれを使わないで丸くなる姿勢、スマホをのぞき込むように見る姿勢などがあります。
姿勢で腰痛になるのはなぜなんでしょう?
姿勢で腰痛になるのはなぜ?
よい姿勢というのはバランスのとれた、筋肉にも負担がかからない姿勢です。
それから外れる姿勢は、どこかに負担をかけるようになります。
15度腰が前傾姿勢になると6倍の負担がかかるようになります。
それだけでも腰痛になっても不思議ではありません。
いつもそんな負担がかかれば、腰が悲鳴を上げるのは時間の問題といえるでしょう。
腰が横にカーブが出来る場合も右左で負担のかかり方が変わり、片側だけが異常に緊張するようになります。
緊張してもしばらくは柔軟性があるために症状を出しません。
だんだん、硬化して柔軟性がなくなると腰に痛みが出るようになってきます。
姿勢で腰痛になる危険
姿勢で腰痛になるという概念は現代の医学で余り確立されていません。
なぜなら、現代の医学に検査する方法がないからです。
検査で異常を認められなければ、異常なしとされます。
この異常なしとされるために、本来の異常が見つからず、悪くなるまで待っているようなことになるのです。
ですから、痛みが重症にならなければ、対応のしようがないというようなことにもなりかねないのです。
いわば、サイレントキラーといえます。
真綿で首を絞めるという言葉がありますが、まさしく姿勢で腰痛になるまで待つようなことになるのです。
しかも、重症になっても、原因がわからないことが多いので、施術を受けながら、姿勢を変えず、原因を取り除かないままでは、真に改善するということにはなりません。
例え良い施術を受けていても、自分が悪いことを改めないために腰痛はよくならないということもあるのです。
姿勢を変えないから腰痛が改善しないことがあるんですね。
姿勢で腰痛になるときに重要なポイント
まず自分の姿勢を鏡で見てみることです。
裸になると左右にカーブの出来た腰をしている人の中には、ヘソの位置が真ん中にないという方もあります。
また寝姿を見るとまっすぐに寝たつもりでも、足は「く」の字になっていることがあります。
かなり、姿勢の異常が出来てしまっているときです。
後弯が出来ているときには、腰に枕を入れて仰向けになると辛くなったりします。
こういうサインが出ているときには危険なサインです。
時々、自分の姿勢を誰かに見てもらうべきです。そうすると自分ではわからない姿勢の異常がわかることがあります。
最近ではスマホで簡単に写真が撮れますから、撮ってもらった姿を見ると非常によくわかると思います。
背景が横に線の入った場所だと余計に良いでしょう。
耳の高さ、肩の高さ、腰のくぼみの左右差などをみると体がきちんとしているかどうかわかるでしょう。
姿勢で腰痛をカイロプラクティックはどうする?
姿勢で腰痛になっていることを疑うときに、カイロプラクターは、まず姿勢分析をします。
その後姿勢習慣を確認します。
そうすると習慣的な状況がわかります。
また筋肉の状態から姿勢習慣を言い当てることも決して少なくありません。
特定のパターンが体に出来るからです。
関節の動きや筋肉のバランスなどもチェックするので、姿勢による腰痛の原因を見つけることが出来ます。
原因を見つけたら、それが改善できるように、施術をして、ライフスタイルのアドバイスをします。
カイロプラクターは姿勢による腰痛のスペシャリストといってもよいでしょう。
40歳営業男性Kさんのケース
Kさんはこの2-3年しょっちゅうぎっくり腰になるようになったそうです。
余り調子が悪いので紹介されて来院。
Kさんは腰が不安でしょうがないといわれます。
いつもコルセットをしているけれど、ぎっくり腰になりそうで取るのが不安だといわれます。
長い間立っていることや車の運転が出来なくなりました。
起きていると腰が痛いので、いつもソファーでヘソが天井を向くような姿勢で、遅くまでテレビを見ておられます。
長く寝ると腰が痛くなるので、余り早く寝ないようにしているといわれました。
睡眠時間は5時間くらい。
営業中も腰のことが気になってしょうがないそうです。
病院にも行ってみられましたが、特には異常がないといわれてコルセットを作ってもらって、痛み止めをもらって帰ったそうです。
腰の両側の筋肉はカチカチになっていました。
腰部の前弯がなくなって、後弯していました。
腰を伸ばそうとすると痛みが出ました。
大腰筋が両側とも全く力が出なくなっていました。
ソファーで寝るような姿勢が腰の問題を作っていることを話しすると驚かれました。
きちんとした姿勢が出来なくなっていたからです。
また睡眠時間が短いのも原因というと、長く寝るのが自分にはよくないと思っておられたので驚かれました。
また、コルセットが筋肉を弱くすることをお話しするとまた驚かれました。
「自分がよかれと思ってしていたことがみんな悪かったんですね」と話されました。
腰の柔軟性を取り戻すためにカイロプラクティックの施術をして、少しずつ動きをつけていきました。
筋肉のバランスを取るように後頭骨の調整をしました。
すると大腰筋のバランスがとれました。
腰の体操をお教えして、家庭でしてもらいました。
コルセットは3回目からとってもらいました。
睡眠時間も増やすように勧めると眠れるようになったと喜ばれました。
10回の施術を終わる頃には全く痛みもなくなり、長距離の運転も出来るようになりました。
予防に体操は続けるように決心されました。
腰の柔軟性がなくなり、腰痛になり、姿勢が原因で悪化し、睡眠不足が原因でさらに腰の柔軟性がなくなるという、悪循環が起こっていたケースでした。
ご自分がよかれと思ってやっていたことが実は悪いことだったということを気がつかれなかったことも悪化につながっていました。
客観的に見ることの出来るコーチがいる必要があると感じる経験でした。
自分がよいと思っていることが悪化する原因であることはよくあることです。客観的に見てもらうことが必要ですね。
まとめ
腰痛で姿勢が原因のものはとても多いです。
現代の医学ではなかなか見つけられません。
カイロプラクティックは姿勢による腰痛のスペシャリストです。
カイロプラクターの客観的な目で見てもらうと自分の姿勢の問題点やライフスタイルの問題点がわかります。
それを知って施術を受けると、腰痛知らずの体になることが出来るでしょう。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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