手を使う人は、手首の痛み、肘の痛みをよく訴えられます。
病院に行くと使いすぎですと言われます。コンピューターを使う人やゴルフをする人にはよくあります。
しかし、同じようなことをしておられる方であっても、痛みが出る人もあれば、痛みが出ない人もあります。
また、右利きであるにもかかわらず、左に痛みが出る人があるのは、使いすぎが原因だとすると説明が出来ません。
痛みが出る人とでない人では何が違うのでしょう。
病院での診断
病院に行くと痛みの場所を尋ねられます。
痛みの場所や痛みの出たメカニズムを考えて「〜肘」「〜炎」といった名前がつきます。
この場合、痛み止めが処方され、場合によっては湿布薬もでます。
大概の場合にはサポーターをして、痛みが出る活動を控えるように指導されます。
なかなか改善しないという場合もよくあります。
見逃される原因
非常に良く見逃されるのが頭の位置です。
頭の位置は肩の上ではなく、前に突き出したような状態になっています。
頚椎からでる神経や血管は鎖骨の下を通って、大胸筋、小胸筋の下を通って肩や腕、手首に向かって走っています。
首が前に倒れるとこの神経血管の走行がV字型になるようになります。
そのため神経、血液の流れが妨げられます。
この状態を続けていると手首や肘周りの筋肉が弱くなっていきます。
そのため力が入らないのを無理に使うと過剰な緊張が出来て、痛みにつながるようになります。
さらに危険なこと
重症になると物が持てなくなったり、様々な作業が出来なくなります。
使わないでいるだけでは改善が難しいばかりでなく、動かさないために血液の循環が悪くなって、筋肉の緊張が強くなり、症状が悪化していくようになります。
そういう人に限って、枕を高くしてテレビを見ていたり、ソファーに寝っ転がって肘掛けに頭を当てて、首が余計にねこ背になるような格好をしています。
痛みがあるために夜眠りが浅くなるので、症状が悪化する場合も多くあります。
首の位置を改善する
首の角度が垂直に上に伸びている状態になっていることが大切です。
1)自分の頭の位置を知る
壁に頭の後、両肩、お尻、踵をつけて立ってみましょう。
この姿勢が苦しい場合は、ネコ背が習慣になっています。
2)タオル体操
首の後ろに横長に丸めたタオルを当てて、両端を左右の手で持ちます。
軽くその手を前に引っ張りながら上を向くように首をそらします。
丁度首にカーブが出来るようにして行います。
40回を1セット行いましょう。
3)うつむき姿勢を避ける
スマホ、ノートパソコンをうつむいてみないようにしましょう。
スマホスタンド、コンピュータースタンドを使って、モニターが目の高さになるようにしましょう。
4)大きな深呼吸をします
深呼吸をすると自然と姿勢も良くなっています。

鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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