最近よく、腕が挙がらない、痛いと来院される人があります。
ブラシを使うとき、服を着るとき、シートベルトを締めるときなどに不都合を感じて辛くなります。
毎日使う動きだけに、非常にやっかいです。
最近はそういう人がとても増えています。
そこで今日は肩についてお話しします。
腕が挙がらない
病院に行くとレントゲンを撮られ、「五十肩」という診断がついて、痛み止めがでるというのがスタンダードなアプローチです。
しかし、薬を出すために、とりあえずつけられた診断と思えることも良くあります。
痛みがあれば薬が出るのですが、なかなか痛みをコントロールすることが難しいものです。
痛み止めでは動きは良くなりません。
肩が痛む
最近多い肩の痛みは、姿勢によるものがかなりの数になります。
その理由はスマートホンです。
スマートホンを使うときにはうつむき姿勢になります。
このうつむき姿勢が長時間になるとねこ背になります。
首から上肢に神経が通っています。
肩辺りの神経支配は頚椎の5番です。
この神経が、首の筋肉、鎖骨、胸の筋肉を通る間に血管と一緒に挟み込まれてしまいます。
その結果筋肉のアンバランスが出来て、腕が上がらなかったり、痛みが出るようになるのです。
なかなか治らない肩の痛み
先ほど説明したように薬を使ったり、マッサージしたり、湿布薬を貼ったりしても、肝心な原因が解決していなければ、問題は治りません。
問題は姿勢によるものです。
うつむく時間が長く、ねこ背になることで、肩の筋肉にアンバランスが出来て痛みが出来ます。
腕が上がらないのを改善するために体操を処方されることもありますが、この体操をするときにうつむき気味でしたのでは、効果が無いどころか悪影響になってしまうのも無理がありません。
対策法
1)頚椎のカーブ
うつむきになることを改善するために、頚椎のカーブを回復することが必要です。
両手でタオルの端を持って、首の後ろに当てます。
両手を引きながらアゴをあげていきます。
そして首を戻しながら手の力も緩めます。
これを40回はしましょう
2)筋肉のバランス
神経の流れが整うことが大切です。
カイロプラクティックは神経の流れを整えるには最高の方法です。
首から肩関節にかけて、非常に強い緊張が出来ています。
この筋肉が動くように、肩の筋肉を掴みながら手を挙げずに肩の関節を回します。やり過ぎないように注意しましょう。
脇の筋肉もこっている場合が良くあります。軽くマッサージします。
3)適度な運動
神経の流れがあって、血液がよく流れていても、関節に動きがなければ栄養が行きません。
関節の椎間板には動かすことによってのみ栄養が行くようになっています。
体操や運動もとても大切になるのです。
重さ2キロから3キロのダンベルを両手に持ち、真っ直ぐ向いて、握ったダンベルの指が前から見えるようにします。
その状態で振り子のように伸ばした腕を自然にゆっくり振ります。
5分くらい続けましょう。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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