最近では皆さんがPCも生活の一部になるくらい、生活に溶け込んでいます。
衣服や本もPCで注文してかっている人が多くなりました。
オークションなどに出品したり、買ったりしている方も多くおられます。
食事のレシピもインターネットでという方も増えていて、PC無しでは生活が回らなくなっています。
それだけ使われるようになったために、いろいろな姿勢でPCを使われるようになってきました。
PCを寝ながら腹ばいで使われる方も決してすくなくありません。
実はこの寝ながらPCを使う姿勢が、腰痛と密接な関係があると聞くと驚かれるかも知れません。今回は寝ながらPCを使うことと腰痛の関係についてご説明しましょう。
腹ばいでPC使うのが腰痛の原因になるんですか?
30万人の施術実績のある中塚カイロプラクティック研究所代表の私がご説明しましょう。
寝ながらPC使う時の姿勢
腹ばいで本を読んだり、PCを使ったり指定になるのはよくあることです。
腰痛を訴えてやってくる方々を診ているとこの姿勢意外に多くある習慣です。
腰椎は過前弯、肩口はねこ背になります。
この腰椎過前弯のために出来るねこ背姿勢のために、立って自分を眺め下ろすと、胸がみえず、お腹がみえます。
背骨が柔軟な内はそれなりにみえますが、若い方でも柔軟性を失って体型化してしまう方が問題です。
ねこ背になると身長が低くなります。胸椎や腰椎の柔軟性がなくなって、動きがしづらくなります。
最近身長が縮んでショックでした。
姿勢が悪くなっている証拠ですよ。
寝ながらPC使うときの問題
こういう習慣のある方が腰の痛みを訴えられるようになると畳の上や硬い床の上には仰向けになれなくなります。
ねこ背と反り腰で腰も背中も痛い状態になります。
柔軟性もなくなっているので、腰と床の間に握りこぶし一つくぐらい入るほど腰が浮き上がります。
こういう人は仰向けで眠るときに、腰に詰め物をされたり、低反発のマットで寝たくなります。
仰向けは苦しいのでうつ伏せに寝る習慣がついている方もあります。
いずれも良くない習慣のために、それを続けているとますます腰痛、首の痛みに苦しむようになります。
仰向けになれないのは何でだろうと思っていました。
寝ながらPC使う人が腰痛になる
寝ながらPCを使っていると短時間で終わるということはまずありません。
時には数時間その格好でいたということもあるでしょう。
その間、頚椎胸椎は頭の重さを支え、腰は上半身の重さを支えるようになっています。
皆さんが想像されるよりもずっと重い重さを耐えていることになります。
柔軟性がなくなるのは時間の問題です。
柔軟性がなくなると身長も低くなります。
多い人では3cmくらい変わる人もあります。
この腰痛の特色は、腰全体が締め付けられるような痛みが出ることです。
なんともいやな痛みと言われることが多いです。
腰掛けているよりは立っていることが辛く、立ち続けるのが一番辛くなります。
十分に寝ると朝は楽で、通勤で立つことが長いと痛みが出て、歩くと楽になり、腰掛けるとほっとされるでしょう。
ただ、長く座っていると腰が痛み始め、夕方になると辛くなるという方もあります。
激痛のために動けなくなるような痛みでないために、我慢してしまわれることも多いのが特徴です。
激痛でないから我慢してしまうんですよね。
寝ながらPC使う人の危険
中年になって急速に体重が増えたという方も多くありますが、鍛えて体重が増えたわけではありません。
中年太りでは背骨も老化に向かっています。
60kgが標準の方が80kgに増えたとすれば同じ腰椎が悲鳴を上げるのは無理もないことです。
体重が増えると自然にお腹を突き出すような姿勢になります。
こういう体型になっているとこの過前弯の腰を自分で改善するのはとても難しくなります。
女性の方ではハイヒールを日常的にはく方も同様に反り腰になってしまいます。
こういう方が寝ながらPCを使えば、腰の柔軟性が失われるのは簡単です。
背の低い方はハイヒールを履くと身長が高くみえて、足が長くみえると思われる方も多くあります。
しかし、胸椎や腰椎の弯曲が大きくなるので、6cmのヒールのハイヒールでも3cmは身長が縮みます。
差し引き3cmしか身長は変わらなくなります。
ハイヒールをどうしても履きたいなら、お腹を引っ込め、胸を張る姿勢を心がけることが大切です。
同様に妊婦さんも急激に体重が増えるので、反り腰になって腰が痛くなる方が多くなります。
腹ばいにはなられませんが同じ理由で腰が痛くなるのです。
こういう腰痛になったらすべきこと
前屈体操
足を伸ばしたまま前屈して、手が床につくように努力することが大切です。
このときに腰が曲がるように努力することが必要です。
腰が伸びたままで曲げてはあまり効果がありません。
腰の筋肉を引き延ばすような意識が必要です。
そうしないとねこ背が進むだけという場合もありますから注意が必要です。
胸張り体操
手を後ろでつないでその手を後方に伸ばします。
のばした後でゆっくりと首を伸展させます。
できるだけゆっくりするのがコツです。
これは背中のねこ背を解消するためのものです。
姿勢習慣
自分の体型の原因となっている姿勢習慣を知らなければ、この手の腰痛を克服できません。
その習慣を克服するように努力することもとても大切なことです。
腹筋
この姿勢が習慣になっている方は、腹筋が弱くなっている方があります。
腰椎の過前弯では腰の筋肉が短縮して、お腹の筋肉が伸びた状態になります。
この場合に腹筋を鍛えることが必要ですが、無理に鍛えるよりは、立っているときに、お腹を突き出さないように心がけることが必要です。
意識してお腹を引っ込めるように努力しましょう。
神経の流れを整える
いくら努力しても関節の機能異常(サブラクセーション)があれば、筋肉のバランスを改善することは難しくなります。
サブラクセーションを取り除き、柔軟性のある背骨を回復するにはカイロプラクティックが最適です。
姿勢習慣の相談やライフスタイルを相談すると自分の集中すべき点が明らかになることでしょう。
34才青少年の家男性職員Iさんのケース
Iさんは腰痛がひどくなって来院。
コンピューターを腹ばいで寝ながら使っておられました。
重症になって病院に行かれたら手術が必要と言われて恐ろしくなって来院されました。
Iさんは教員ですが青少年の家に転勤になって仕事をしておられました。
冬になって寒くなったので、布団に入ってコンピューターを使っておられました。
腰が元々悪く、ちょっと無理すると痛みが出ていました。
腰全体が両側から締め付けられるようないやな痛みでした。
立ち続けるのが苦手で、立食パーティーも苦手、美術館や博物館も建ちっぱなしになるから億劫だと言われました。
本屋で立ち読みなど出来ませんと言われました。
腰掛けると楽になりますが、時間が長くなるとだんだん痛みが増してくると言われました。
本もよく読まれるのですが、必ず腹ばいで読むと言われました。
お腹はいつも弱く、下痢気味だと言われましたが、腹痛はないと言われました。
肩口にはねこ背ができあがり、腰は反り腰になっていて、お腹を突き出す姿勢になっておられました。
腕組みする習慣もあり、余計にねこ背、反り腰になっていました。
カイロプラクティックの施術で柔軟性を回復し、胸を張る体操をしてもらいました。
また前屈運動を積極的にするようにお勧めしました。
畳の上で1時間くらい仰向けで寝ることが出来るようにねこ背の克服も勧めました。
立っているときに無造作でお腹を突き出さないように注意するよう勧めました。
ご自分でも一生懸命努力され、意識されたので姿勢がみるみる変わっていきました。
本屋で立ち読みが出来るようになってきたと喜ばれるようになりました。
PCを寝ながら使う姿勢習慣によって、腰痛が起こっていたケースでした。
自分でも気がつかれないことが多く、病院でもわからないとなるとそのままになっていることが多いものです。
自分の姿勢が腰痛の原因だと自覚することが腰痛克服の早道であることを覚えておいて欲しいと思います。
まとめ
何気ない習慣が大きな問題につながることがあります。
PCを寝ながら使うのも危険な習慣だと認識して欲しいと思います。
自分の姿勢習慣をよく知ることが健康への重要な第一歩といえるでしょう。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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