最近よく冷えるんですけど、なんででしょうか?
冷えは思っているよりもずっと重要な問題です。30万人の施術実績のある中塚カイロプラクティック研究所代表の私が解説しましょう。
最近はライフスタイルがかなり昔とは変わっています。
畳はなくなり、フローリング。布団ではなく、ベッド。食事もご飯よりパン、魚より肉。辞書よりスマホ。手紙よりメール。お風呂よりシャワー。
それ以外にもたくさんの変化があります。
変化があれば、それが良い場合も悪い場合もあります。
肩こりはいろいろなことで悪化します。
それが現代的なライフスタイルによって余計に起こっているといえます。
今回は肩こりと悪化させる要因の一つの冷えについて書いてみたいと思います。
肩こりと冷え
肩こりはねこ背によって筋肉が緊張し、その筋肉が動きがなくなることによって、血液循環が悪くなることで起こります。
近年は、布団の上げ下ろし、はたきをかけるといった比較的肩を使うような動きもなくなりました。生活の中でも、温度調節はエアコンに頼ることが多くなりました。
昔は夏は暑いものと相場が決まっていましたが、最近ではクーラーの中で仕事をしたり、睡眠をとるようになっているので、夏でも冷えるようになっています。
お風呂は体を温めるものでしたが、最近はシャワーで汚れをきれいにするためと変化しています。
体にフィットするジーンズやシャツ、また女性の下着なども皮膚や筋肉の動きを妨げるために冷えやすくなっています。
食べるものコンビニ食が多くなって、手軽に食べられるものは炭水化物中心で、野菜なども夏野菜が多いので、体を冷やす傾向があります。
これはみな肩こりを助長するようなことです。
そんなことで肩こりになっているんですね。
冷えから起きる肩こりのメカニズム
肩こりはねこ背と運動不足の結果で、血液の循環が悪いことが原因であると書きました。
説明したような体を冷やすことが、血管を収縮させ、循環を悪くしてしまうことになるのです。
つまりより肩こりになりやすくなってしまうのです。
ねこ背の人が肩こりになっていて、首や背中を含めて、全身が冷えるとひどい肩こりになってしまいます。筋肉は固くなり、柔軟性がなくなり、皮膚も筋肉も動かなくなります。
もともと肩こりの方は、普段の動きも少ない方です。
悪循環がたたみかけるように起こることが多いのです
冷やすと悪化させる元になるんですよ。
冷えから起きる肩こりで一般的にすること
みなさんが肩こりになるといろいろな方法を試されます。
一般的にはマッサージが思い浮かぶと思います。
こった筋肉をマッサージすることによって筋肉をリラックスさせてコリを和らげようとされます。
また体操をして、柔軟性を取り戻そうとされます。
湿布をして、冷やすと良いのではないかと考えられる方もおられるでしょう。
薬を使われる方もあるでしょう。
最終的には休む、寝るという方もおられると思います。
一時的に解消するためにはどの方法もある意味で効果があります。
しかし、肩こりはねこ背で運動不足が原因です。
このねこ背を克服して、体を動かすようにしないと肩こりを解消することが出来ません。
そういう意味では上記のどれもねこ背の回復には役立たないことになります。
ねこ背と冷えは相性が悪いんですね。
そうなんですよ。
冷えから起きる肩こりが悪化するとき
冷えて肩こりが悪化する場合には、マッサージであれば良さそうに思われる方もあるでしょう。
肩こりは首が前に倒れて、倒れた首を起こそうとして背中や首の筋肉が常時緊張することから起こっています。
その筋肉をマッサージするとどうなるでしょうか?
リラックスして、首がさらに倒れるようになります。
改善しようとマッサージしたのに余計にねこ背を作ってしまうことになります。
体操をすることによって、循環は良くなりますが、ねこ背が変わりませんから、肩を動かすとねこ背によって関節に負荷をかけたりするようになることがあります。
そうすると肩を痛めることになります。
湿布や薬は関節の椎間板の再生を邪魔するので、改善を妨げることになります。
肩こりの改善は、何度も言いますが、ねこ背を解消し、運動不足を解消することです。
ねこ背は悪いんですね。
冷えから起きる肩こりが危険なとき
一時しのぎの方法を使っていると、ねこ背は体型化して、自分で姿勢を改善することが出来なくなります。
そうすると肩こりはいろいろな症状を続けて起こすようなことになっていきます。
肩の痛み、肘の痛み、手首の痛み、指の関節が痛い、腕がしびれる、指がしびれるといった症状が出るようになります。
頭痛、顎関節症、寝違い、心臓の症状、胃の症状、腸の症状、喉が弱くなったり、咳が続いたりするようになってきます。
しかし、姿勢がこのような症状を作っていくと医学では考えられませんから、いつまでも問題が解決しなくなります。
冷えで悪化した肩こりはそれが原因と思えないんですよ。
冷えから起きる肩こりにカイロプラクティックが出来ること
肩こりがさらに冷えて悪くなるとき、重要なことはねこ背を解消することです。
しかし、自分で変えることができないほどねこ背がひどくなっているときには、簡単に解消できません。
そんな時にはカイロプラクティックが必要です。
カイロプラクティックはサブラクセーションという関節の機能異常を取り除くことが出来ます。
サブラクセーションがあれば、姿勢の改善は難しいです。
サブラクセーションを取り除くと神経の流れが改善され、筋肉のバランスがとれ、関節の動きが改善し、ねこ背が改善されます。
姿勢が改善されると血液循環も改善し、肩こりが改善します。
血行が良くなることによって冷えることも少なくなります。
ライフスタイルや姿勢習慣に関してもアドバイスをしてくれますから、従うことによってさらに冷えたり、肩がこったりすることがないような体にすることが出来るようになるのです。
28才ウェートレスYさんのケース
Yさんは肩こりが激しく、マッサージや湿布薬をいつも使っておられました。痛みが出て、病院で薬をもらわれましたが、良くならなかったので来院されました。
ねこ背で、なで肩で、首が前に倒れていて、姿勢が良くないと指摘されると言われました。寒がりでいつも手足が冷えるし、首回りが冷えるといわれます。寝るときはうつぶせ寝で、朝起きると首が痛い。シャワーだけで、湯船に入ることは少ない。睡眠時間は6時間。
食事も朝はコーヒーだけ、昼は12時、夜は9時に食べていると言われます。食事は炭水化物が中心でした。チョコレートが好きで、いつもカバンにチョコレートが入っていました。
スマホを見ることは多く、「気がつくとスマホを見ているから中毒」と言われました。
配膳したりするときにたくさん皿を持ったりするので、いつも手が疲れると言われました。
下部頚椎が回旋を起こしていて、ストレートネックになっていました。可動域も制限されていました。首、背中、肩の筋肉がとても固くなっていて、左上肢の筋肉は弱くなっていました。
カイロプラクティックの施術で背骨を整え、柔軟性をつけました。首のカーブを回復する体操と巻き肩を改善する体操をしてもらうようアドバイスしました。
睡眠時間を増やし、うつぶせ寝をやめるようにお話しし、食事も3食することやタンパク質を増やしてチョコレートは控えるようにお勧めしました。
お風呂でゆっくりと筋肉の血液循環をよくするようにお勧めしました。
スマホを使ったら体操をすることを勧めました。
Yさんは食事をきちんとされるようになったら、体が冷えなくなり、施術の度に柔軟性が改善してきて、今では定期的なメインテナンスをしておられます。
Yさんは冷えて肩がこるようなライフスタイルをしておられました。食事も間食もお風呂も睡眠もスマホもお仕事もでした。体が何か症状を出すときには必ず理由があります。そのためにその原因を取り除いたり、積極的に改善するような方法をとらないとずっと同じ症状に悩むことになります。
ライフスタイルはとっても重要なんですね。
まとめ
肩がこる人が冷えることによってさらに重症化することはよくあります。
そんな時にカイロプラクティックは非常に大きな助けになります。
あなたもカイロプラクティックで肩こり知らずの体を手に入れてみてはいかがですか。
肩が凝って重症になったらカイロプラクティックが大切になりますよ。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
コメント