最近は空前のマラソンブームです。
東京マラソンなど2000年頃には誰でも参加できるマラソン大会でしたが、昨年など12倍もの当選倍率で、なかなか参加できなくなっています。
それだけランニングをする人が増えています。
道具もそれほど必要なく、手軽にどこでも出来るというのが、健康ブームと相まって人気があるのでしょう。
しかし、一方で、痛み止めを飲みながらレースに参加する人も増えており、危険と背中合わせと行ってもよい状態になっています。
ボストンマラソンでは54%の選手が痛み止めを服用してレースを走っていたとの統計もあります。
実際に兵庫県で行われたマラソンで女性ランラーが痛み止めを服用しながら走って、フルマラソン完走。病院に行くと疲労骨折と診断された例もあります。
健康でランニングすることはとても大切です。
ましてや健康になるためにランニングされて、故障したり、病気になったりするのでは本末転倒です。
今回は肩こりとランニングについて書いてみたいと思います。
どんな風にランニングしたら良いか悩みますね。
30万人の施術実績のある中塚カイロプラクティック研究所代表の私が解説しましょう。
肩こりとランニングの関係
肩こりはねこ背
肩こりはねこ背で運動不足の結果です。
肩こりに運動
肩こりを解消するには運動も大切な要素です。
ねこ背でもよく体を動かす人は、肩こりを余り意識しなかったりもします。
そのために、特別自分の体は問題が無いと思うこともあります。
問題解決の必要性
しかし、肩こりがある場合には、すでに体に何らかの問題があるということを意味しています。そういう問題があるときには、その問題を解決することが非常に重要です。
運動をするということは、体に負荷をかけることですから、問題が無ければ負荷をかけることによって身体はきたえられます。
ランニングで悪くなる問題
しかし、問題があれば、その問題が大きくなっていくことも少なくありません。
ランニングは走ることによって振動やストレスを体にかけます。
ですから、注意が必要です。
肩こりがランニングに与える影響
肺活量と肩こり
肩こりになっていて、体型化しているような場合には、胸郭が広がらないので肺活量が減少します。
最大酸素摂取量は、持久力と密接な関係があります。
そのため、持久力が伸びません。
むしろ、浅い息で運動をすることになります。
酸性になる筋肉
浅い息でいると血中の二酸化炭素が増え、酸性に体が傾くことにより、筋肉が慢性的にはるようになります。
さらに疲労が起きやすくなります。
怪我が改善しにくくなるなど、ランニングをする人にとってうれしいことは余り起きなくなるのです。
トレーニングをして悪くなる理由
トレーニングしているのに体調が悪くなるという人があるのは、このようなバランスの崩れた状態ができあがっていることも多いのです。
そんな時には食べ物も偏っていて、ジャンクフードや炭酸ソーダや甘いものやお菓子などをたくさん食べたくなるので、余計に体調が悪くなっていくのです。
肩こりでランニングも余り良くないんですね。
肩こりでランニングする問題
背骨の役割
背骨は柔軟性があるとショックアブソーバーのように衝撃を和らげることが可能です。
同じように筋肉も柔らかならいろいろな変化に対応することが出来ます。
体は元々様々な状況に対応できるように出来ています。
故障のメカニズム
逆に背骨が柔軟性がなく、筋肉もはったような状態では、衝撃を十分に和らげることが出来ず、故障をしやすくなります。
フォームが変わる
また動かないところが出来ているのでフォームも変わり、無駄のないフォームが出来なくなって
しまいます。
無駄の多いフォームをするということは、エネルギー効率も悪く、無駄の多い体になっているということです。
肩こりの解消のつもりでランニングをしたのに、逆に故障をして走れなくなったという方は本当にたくさんあるのです。
肩こりがランニングで悪化するときは?
筋肉の急激な冷え
肩こりは柔軟性がないとお話ししました。
柔軟性がないと血液の循環が悪く、栄養が末梢に行き届きません。
そのために運動した後筋肉が急激に冷えることになります。
ウォーミングアップとクールダウン省略
筋肉が冷えると硬化して、さらに柔軟性がなくなります。
こんな時に時間があまりないと、ウォーミングアップやクーリングダウンを省略してしまいます。
老廃物がうまく運び去れないので一層筋肉が硬化するようになります。
肩こり以外の症状
その結果、肩こりは悪化し、ほかの症状が出やすくなるのです。
肩が痛い、肘が痛い、手首が痛い、指の関節が痛い、
腕がしびれる、指先がしびれるといった症状が出るようになります。
頭痛や寝違えや内臓の症状も出るようになります。
胃の不調や潰瘍や心臓の不調なども出てくることがあります。
これらの臓器の神経支配は、肩こりと関係のある背骨の部位から出ているから、柔軟性が悪くなると内臓への神経の流れが滞るようになるのです。
肩こりを放っておくといろいろな症状を起こすようになるんです。
肩こりの人がランニング出来るようにするために
肩こりの方が運動が出来るようにするためには、体の柔軟性を回復する必要があります。
そのためには体の柔軟性をなくしている、ねこ背を改善する必要があります。
しかし、ねこ背がかなり習慣になっていて、自分で背を伸ばそうと思っても伸ばせない方は、ねこ背を自分で改善することが出来ません。
そんな時にカイロプラクティックは非常に効果的です。
ねこ背では関節の機能異常であるサブラクセーションができあがっていて、これは薬やマッサージで改善することが出来ません。
カイロプラクティックのアジャストメントというテクニックはこのサブラクセーションを取り除くためにできあがった方法です。
サブラクセーションを取り除くことにより、神経の流れが整い、筋肉のバランスがとれるようになるので、関節の動きが改善します。
頑固なねこ背も変わることが出来ます。
さらに、カイロプラクターは姿勢習慣やライフスタイルにも豊富な知識を持っています。
アドバイスをもらうことにより、ねこ背になりにくい体になるための方法を教えてくれます。
それに基づいて生活を変えることによって、ランニングをしても疲れにくく、健康になるための運動にすることが可能になるのです。
首から肩のこりがありましたが、運動不足だからと思って、ランニングをしようと思われました。
ある朝急に首が痛くなって、首を動かせなくなりました。
それでも走らなきゃと思って走られたら余計に悪化しました。
病院に行ってみてもらったら、寝違いだと言われて薬が出ました。
薬で痛みは緩和せず、辛いのが一週間続いて、改善する気配がなく、来院されました。
Sさんはねこ背で、肩口が前に倒れていて、肩も巻き肩になっておられました。
背骨の柔軟性がなく、筋肉は固くなっていました。
下部頚椎には歪みもあり、椎骨が回旋を起こしていました。
かなりの緊張なので、「腕や手の方に症状がありませんか?」と尋ねると、『時々、右手にしびれがあります。』と話されました。
マウス操作と仕事の机の位置の関係で、首の歪みが出てると考えられました。
カイロプラクティックの施術で首の歪みを調整し、背中の柔軟性を回復するようにしました。首の痛みは半減して、動かせるようになりました。
柔軟性がもう少し回復するまで、ウォーキングをするようにしてもらい、猫背の矯正体操をしてもらいました。
ランニングはどんなときでも体にいいものだと思っておられました。
実はランニングのために問題が起きると思っておられなかったことが痛みの原因でした。
体が整っている状態のランニングはいいものですが、整っていないときには害になることもあります。
いつもで自分の状態を把握できることは大切ですね。
まとめ
肩こりの人がランニングをするには、その前に体を整えておく必要があります。
そうでないとせっかくの運動が、体のためにならないものになる可能性があります。
カイロプラクティックは、体の柔軟性を取り戻し、ランニングに最適な体を作り上げることを可能にします。
あなたもカイロプラクターに相談してみませんか?
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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