世の中腰痛で苦労なさる方は非常に多くあります。
そうするといろいろなものが悪いのではないかと考えられます。
ベッドや椅子や机など、何か悪いものがあるに違いないと考えられます。
ですから、「どんな椅子がいいですか?」と質問される方も結構あります。
重要なことを知らないで椅子を選ぶことは、サイズも考えず適当にバーゲンの靴を買ってしまうようなものです。
何が重要なのかということをよく知った上で選べるように、今回は腰痛と椅子の関係について考えてみたいと思います。
一体どんな椅子が良いんでしょうか?
30万人の施術実績のある中塚カイロプラクティック研究所代表の私が解説しましょう。
腰痛で椅子を考える
アメリカの昔の大統領だったジョンFケネディー大統領は、戦争で体を痛めて体の調子が非常に悪かったそうです。
イメージとは全く違います。
そのためになかなか執務がとれなくて苦労していました。
大統領の医師団の一人が家具についてもアドバイスをしたおかげで執務を続けることが出来るようになったといわれています。
ですから、椅子によって腰痛が起こることもあります。
ソファーによって腰が痛くなったといわれる方はたくさんおられます。
この記事を読んでおられる方の中にもソファーは苦手といわれる方もあると思います。
椅子は完璧なのに、座り方が悪くて腰が痛くなる方もあります。
職場で同じ椅子に座っているのに、腰の痛い人と全く痛くない人が出るのはもしかすると座り方かも知れません。
あなたが腰痛があって、椅子が悪いのではないかと考えられるとするともしかしたら正しいかも知れませんし、間違っているかも知れません。
椅子が悪い場合もあれば、座り方が悪い場合もあるからです。
必ずしも椅子が悪いとは限らないんですね。
腰痛で危険な椅子
腰痛になりやすい椅子、腰痛によくない椅子というのが存在します。
腰が丸くなるようになってしまう椅子が危険な椅子です。
ソファーはほとんどの場合に背中が丸くなります。
また柔らかいものの場合には沈みますので、余計に背中が丸くなってしまいます。
腰の柔軟性がなくなっている方にとっては非常にいやな椅子になります。
オットマンがついているような安楽椅子も同じです。
足を上げると背中が丸くなってしまいます。
リクライニングを使うと背中を丸くしたまま寝てしまうようになり、これも危険な椅子といえるでしょう。
ビーズクッションがはやっていていろいろなところで売っています。
これは背骨を支えてくれず、背骨を丸くしてしまいますから、一見楽ですが、実は危険な椅子といえます。
座椅子などもだんだんお尻が前にズレていくことも多く、いつの間にかヘソが天井を向いている姿勢になることもあるだけに、余りよいものとはいえないでしょう。
海外の高級な椅子はいい椅子と思わない方が良いです。
日本人は足が短いので、足の長い外国人に椅子が合わせてあると座面が長く、背もたれを使おうとするとヘソが天井を向くようになってしまいます。
日本人の体型に合わせた椅子が良いということになるでしょう。
腰痛で理想の椅子
腰痛になったときに、重要なのは適度な硬さです。
ふかふかに感じる椅子は避けましょう。
股関節が90度、膝が90度で膝が座面に押しつけられないで、足を床につけることが出来るような椅子が望ましいです。
とすれば身長が違うご夫婦でお二人ともに満足できる椅子は、高さの調整が出来なければならないということになります。
立ったり座ったりすることが多ければ回転する椅子は良いですが、比較的長く座るものであれば、回転せず固定されたものがよいでしょう。
背もたれを当てたときに腰がきちんと背もたれに当たるような椅子が理想です。
値段で選ばす、実際に座ってみた方がよいでしょう。
写真で良さそうな椅子でも高さが高かったり、素材が思ったものと違っていることもよくあります。
腰痛の人が椅子で気をつけること
イスを作っているメーカーの人と話したときに「どのようにして椅子を作っていますか?」と聞きました。
答えは「同業他社の売れすぎの椅子を買ってきて、それの素材を変えて作ります。」というものでした。
つまり椅子がよいかどうかを考えているわけではなく、売れるような椅子を作っているということでした。
値段や形は余り意味を持っていないわけです。
ですから慎重に選ぶ必要があります。
腰痛があるというときには体に特定の歪みがあるものです。
その特定の歪みのままで椅子を見ると、時には体によくない椅子の方がよいと感じてしまうことがあるものです。
柔らかい椅子は歪みのある体を無理矢理に良い姿勢にさせるようにはなりませんから、よいと感じられることがあります。
しかし、悪い姿勢が固定してしまうので、そのときはよくても長い目で見ると悪い姿勢を体型化することになってしまって、簡単に姿勢を改善することができなくなってしまいます。
悪い体で椅子を選ぶのは得策でないといえるでしょう。
椅子を選ぶ前には体を整えておきたいというのが重要な点の一つといえるでしょう。
自分の感覚だけで椅子を選ぶのも危険があるんですね。
カイロプラクターが腰痛の人の椅子選びで重要なわけ
よい椅子を選ぶために体を整えることが必要だと書きましたが、薬やマッサージでは体の柔軟性を回復することが出来ません。
また姿勢の矯正をすることが出来ないのです。
カイロプラクターは関節の配列異常関節の動きの異常であるサブラクセーションを取り除くスペシャリストです。
サブラクセーションを取り除かないで姿勢を改善するのは難しいことです。
カイロプラクティックの施術により、背骨の柔軟性を回復し、バランスを整えた後椅子を選ぶようにすると本来のよい姿勢を保てるようになります。
サブラクセーションを取り除きましょう。
同時にカイロプラクターと話すことによって自分の癖や姿勢習慣を検討することは非常に重要です。
カイロプラクターの力を借りると本来のよい姿勢を保てるような椅子を見つけることが可能になるでしょう。
32歳女性編集者Hさんのケース
Hさんは仕事ではコンピューターの前に座りっぱなし。
家ではビーズクッションがあって、そこに座ると何もしたくなくなるといわれました。
かなり辛い腰痛になって来院されました。
元々ねこ背で、肩こりもあり、腰もいつも悪いと感じておられました。
仕事で残業も続き、睡眠時間を削るくらい忙しくなり、家でもビーズクッションで寝てしまうようなことも続いていました。
物を取ろうとしたときに痛みが走って、激痛が出てやっと何とかしようと思われました。
コンピューターの前がほとんどで、目も余りよくないので、いつもドライアイだといわれました。
猫背で、座るときに足を組んで浅く座っておられました。
良い姿勢をしようと思ってもかえって辛くなって出来ないといわれました。
喉が弱く、咳が出ると止まらなくなるといわれました。
お腹の調子も悪く、下痢気味でよく軽い腹痛を伴うといわれました。
背中は柔軟性がなくなって、ねこ背で肩が内側に巻き込むようになっていました。
骨盤は左右で大きく歪み、腰椎は後弯してなおかつ側弯していました。
背骨の柔軟性はなくなり、お年寄りのような背骨になっていました。
カイロプラクティックの施術で背骨の柔軟性を取り戻すようにし、猫背を改善するための体操と腰椎の後弯と側弯を改善する体操をアドバイスして行ってもらいました。
またビーズクッションをやめることと会社の椅子で足を組むのをやめるようにアドバイスしました。
最初は良い姿勢がとても難しかったですが、徐々に足を組むのが逆にいやになったといわれるようになりました。
腰痛も肩こりも軽くなって、顔色が青白い色からピンク色に変わったのが印象的でした。
椅子や座り方のせいで姿勢がとても悪くなってしまったケースでした。
会社の椅子は悪くなかったのですが、座り方が悪かったです。
家のビーズクッションは体を包み込むので丸くなって動けず、一見楽そうですが背骨にとって辛いものです。
使う椅子と使い方は気をつける必要があります。
まとめ
腰が痛くなって椅子をなんとかしたいと思うときに、カイロプラクティックが非常に役に立ちます。
柔軟性を回復した上で椅子を選ぶことによって、よい姿勢を維持できるようになることでしょう。
あなたも腰痛になりにくい体を手に入れるためにカイロプラクターのもとを訪れてみてはいかがでしょうか。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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