男性でスラックス後ろポケットにいつも財布、女性でも最近では携帯を入れる方がいらっしゃいます。
特に財布は最近クレジットカード、交通系のカード、ポイントカードが多く、財布自体も厚くなってきています。
それだけにそれが問題になることも非常に多くあります。
そう聞くと驚く方も多いと思います。
それほど当たり前になっているからです。
この記事では、後ろポケットに財布やスマホを入れることによる骨盤や身体への影響をお伝えします。
「スマホや財布を後ろポケットに入れると、背骨がゆがむ」
手ぶらになりたいときにお尻にあるポケットはちょっとものを入れるには都合の良いものです。しかし、座る時は財布やスマホの上に座わることになるので、腰盤の左右の高さが変ってしまいます。
それに長時間座っていることを想像してみてください。
結果的に、骨盤にひずみが出来、腰椎には側弯ができて腰痛が起きます。
ひずんだ骨盤に合わせて背骨もバランスを取るようになるので、身体全体に症状が出るようにもなるのです。
最近はスラックスもスリムなものが多く、フィットしていることが多いので、後ろのポケットに入れると立っているときでも骨盤を前方に押す力が働くようになります。
カイロプラクティックでもブロックテクニックといって、くさび形のブロックの上に横になってもらって、骨盤の歪みを改善する方法があるくらいです。
コンスタントにブロックのようなものを骨盤の下に置くことは危険といえるでしょう。
スマホや財布を後ろポケットに入れると腰痛を引き起こす
長時間座ることが多い方は、腰痛や下肢にしびれや激痛を訴えて来られます。
原因がポケットに入った財布やスマホであることがよくあるのです。
そんな場合にポケットから財布をとらないと、骨盤のひずみが強くなっていきます。
そのままにしていると腰に側弯ができて、ドンドン柔軟性がなくなります。
その結果として腰痛が起こるのです。
ご本人は原因がわからず、なんでこんな痛みが出るのだろうと思っておられることもよくあります。
それだけに病院に行かれても特にこれといった処置が効果が無いのです。
病院でもまさか財布やスマホが原因だとは思われないからです。
原因を取り除くこと無く、そのまま過ごされるので悪化していくのです。
背骨がゆがみがもたらす身体へのリスク4つ
1)運動をしない人、座ってばかりの人
背骨のゆがみは、大なり小なり出来るので、背骨のゆがみのない人の方が少ないです。
しかも運動もせず座ってばかりの人は、柔軟な背骨の動きが無くなってしまいます。
冷えや疲れが加わると腰痛を感じるようになります。
突然出たように感じても、すでにお膳立てが出来ていたわけです。
2)身体が柔軟で運動をしない人
身体が柔軟な人で運動をしない人は、実は姿勢に余計注意が必要です。
体の硬い人では出来ないような変な姿勢をすることが出来てしまうからです。
しかも身体が柔軟なために症状がなかなか出ません。
しかし、問題の出るのが遅くなるために痛みや症状が出るときには取り返しがつかないほど悪くなっていることがあります。
3)内臓の問題が出る
財布やスマホで骨盤が歪んでいる人は下痢になることがあります。
自律神経の分布を見ると腰から大腸を支配する神経が分かれて出ています。
軽い腹痛を伴う下痢であることが多いですが、排便後には腹痛も収まります。
中には食べることに恐怖感を感じるようになる方もあるほどです。
女性ではそれに加えて生理痛に苦しむ人もあります。
4)一見関係ないような痛みが出る
踵の痛み、尾骨の痛み、太腿の付け根の痛み、膝の痛みなど骨盤から離れた場所に痛みが出ることがあります。
こういう痛みは骨盤のアンバランスから腰椎の側弯が原因で症状が起こります。
痛み止めを飲んでもほとんど効果がありません。
場所が原因から離れているため、ほとんどの人が原因に気がつきません。そのために苦しまれる方が多くあります。
スマホや財布を持つときのおすすめ方法
スマホや財布をポケットに入れるときには、前のポケットに、上着にポケットがあれば上着のポケットに入れましょう。
ただ、財布が厚い場合には別にカバンに入れて持つ方が良いでしょう。
男性であれば、ボディーバッグやウエストバッグ、女性ならハンドバッグに入れるのがベストです。
後ろのポケットに入れるのが習慣になっている方は、ほかのポケットに入れると持つのを忘れることがありますから注意が必要です。
できるだけものを多く持たないようにすることも大切です。
カバンを持ってもいろいろもしものことを考えて入れると重くなります。
ミニマリスト的なものの持ち方が身体にとっても一番健全です。
骨盤のゆがみ、背骨のゆがみでお悩みの方へ
痛みが出たら急に悪くなったように思えても、実は長い間かかって出てきていることをお忘れ無く。
長い間の不良姿勢が原因で起こっています。
カイロプラクティックで痛みや諸々の症状を改善することは簡単ですが、それで満足してはいけません。
1)自分の背骨のカーブを知る
多くの腰痛に右側弯ができています。
左側弯はまれにあります。
わからなければカイロプラクターに相談しましょう。
2)側弯矯正体操
右側弯の場合。
足を肩幅に開いて立つ
右手で骨盤の所を押さえる
左手を挙げて息を吐きながら、ゆっくり曲げていく
10回繰り返す。
1日に最低でも2回はやりましょう。
左側弯は逆に行います。
3)カイロプラクティック施術
症状がある人はカイロプラクティックと併用して行うことをお勧めします。
腰の柔軟性がないと感じる人は特にカイロプラクティックで柔軟性を取り戻して欲しいと思います。
ひどい下肢痛で運転ができないと来院。
もう結構長い間痛みがあるが、我慢していたとのこと。
検査をするとあまり症状が今はないとのこと。
でも来院されたのだから、そんなにいいはずがないと思うにもかかわらず、はっきりとした検査の所見がありませんでした。
もうちょっと悪いときに来てもらった方が、状況がわかるけどといってその日は検査を打ち切りました。
彼が着替えて帰ろうとしたときに、「今、足に強い痛みが出ている。」と言われました。
見てみると彼はトラックドライバーにありがちな大きなおなか、タイトなジーンズをはいていました。
お尻のポケットを見ると非常に沢山のカードの入った暑さ5cmくらいの分厚い財布が入っています。
「ちょっと」といってポケットから財布を抜くと「あっ、楽になった。」と言われました。
「これだね。施術費として財布は私が預かっておこうか?」と冗談をいいました。
毎日長時間、5cmもの厚さの財布の上に、片方のお尻だけのせて運転している結果でした。
腰の柔軟性がなくなっていて、骨盤の歪みも出来ていました。
後日施術しながら聞くと下痢もあると話されました。
長時間財布の上に座っていた結果症状が出ていたケースでした。
自分ではかなりの症状が出るまで気がつきません。
そのために気がつかれたときには結構な重症になっていました。
早期に施術して気をつけると問題も軽くて済みます。
まとめ
財布やスマホを後ろポケットに入れる方は非常に多くあります。
何気ないことのような感じもしますが、腰痛などの症状が出る場合がたくさんあります。
悪い習慣を避けることによって、健康を手に入れて欲しいと思います。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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