妊娠中の妊婦さんが腰が痛くなることは非常に多くあります。
特に最近はお仕事を出産ギリギリまでされる方も少なくなく、無理がかかってしまいます。
妊娠に関しては皆さんがただでさへ不安に感じられることも多いため、痛みがあると余計に不安が増してお困りになります。
しかし、妊婦さんであっても腰痛を恐れる必要はありません。
出来る対処方法があるからです。今回は妊婦さんと腰痛について考えてみたいと思います。
妊娠中に腰痛になると本当大変です。
30万人の施術実績のある中塚カイロプラクティック研究所代表の私がご説明しましょう。
妊娠中の変化
妊娠中は大きな変化があります。胎児の変化につれてホルモンバランスが変わります。
また、体重が増加するために急激に腰の負担のかかる状態が変わります。
食事、休息の必要性も妊娠前と比べれば、大きな違いがあります。
ホルモンバランスについて説明すると妊娠後期になると出産に備えてリラクシンという骨盤を緩めるのを助けるホルモンが出るようになります。
そのために骨盤が不安定になるようになります。
体重の増加は、急激に起こります。
特に全体的に太るわけではなく、お腹が前に競り出てくるようになります。
そのため重心のシフトが起こるようになります。
食事は胎児が成長するためには、摂取量が増える必要があります。
もちろん、自然に増えることになりますが、過剰になってしまう方も多くあります。
胎児が成長するにつれて、休息の必要性も増します。
妊娠前と同じ感覚では疲れを余計に感じる方も多くあるでしょう。
このように妊婦さんの身体は必要が妊娠前とかなり変わってきます。
それに合わせて変化をつけることが求められるようになるのです。
やっぱり休めないといけないんですね。ついつい無理してしまいますね。
妊娠中の腰痛のメカニズム
妊娠中に一番大きな変化は体重です。
体重の変化によってお腹が前に大きくなっていきますから、背中を反らすような姿勢になります。
腰椎が過前弯になってしまうため、痛みが出るようになる方が非常に多くあります。
さらに妊娠後期になればリラクシンのせいで骨盤が緩んできます。
不安定になった骨盤で動いていると周りの筋肉が安定させようとして過緊張を起こすようになるので痛みをだすようになります。
妊娠を単純に考えられる方も多く、休息が必要だと言うことに気がつかれない方もあります。
そのために妊娠前と同じペースで仕事や家事をされて、身体が悲鳴を上げるというのも多いパターンです。
いずれの場合にも自分が妊娠をして変化をしていることを理解して、それに合わせてライフスタイルを変えてやることが必要になります。
しかしそれが出来ていないために腰痛を経験するようになるのです。
妊娠中の腰痛の大変なこと
妊娠しているときには、実はありがたいこともあります。
それは胎児が成長してくるにつれて、胎児の臓器も働き始めることです。
妊娠後期になるとストレスをコントロールしている副腎が胎児のものであっても働き始めます。そのため2つの臓器でストレスに対応することになります。
しかし、このときに余裕があると思って無理をする妊婦さんがたくさんあります。
副腎がオーバーワークになるような状況まで無理しているとある程度の間、頑張ってくれます。
しかし、ある点から働けなくなってしまいます。
そのときには副腎と関係のある筋肉の縫工筋が弱くなります。
縫工筋は骨盤を安定させるのに大きな働き持っているために、非常にやっかいな腰痛になります。
さらに出産後には、赤ちゃんの副腎が無くなるわけですから、ますます大変になることがあるのです。
妊娠中に昔から無理をしないようにと言われるには言われる理由があるのです。
妊娠中は自分一人の身体だと思わないで、大切にすることが必要なのです。
子供の臓器の力を借りているなんてびっくりです。
妊娠中の腰痛で考えるべきこと
妊娠中に腰痛になったら、なぜ自分が腰痛になったかを考えてみる必要があります。
姿勢習慣
姿勢習慣はどうですか?
椅子に座るときの姿勢、テレビを見るときの姿勢、スマホやコンピューターをみるときの姿勢はどうでしょう。
もし不良姿勢がクセになっていれば改善しましょう。
過労
お休みをお休みにしていますか?
お休みが家事をする日になっていて、リラックスする日になっていないことはありませんか?
ストレス
変えることができないことをくよくよしていませんか?
未来のことを心配していませんか?
わからないことをそのままにしていませんか?
食事
食事を抜いていませんか?
食事を余り考えないで作っていませんか?
甘いものを食べすぎていませんか?
睡眠
寝不足をしていませんか?
うたた寝をして二度寝になっていませんか?
週末寝だめをするので大丈夫と思っていませんか?
こんな状況であれば、それを改善すべく努力することが大切です。
腰痛は身体がこれ以上は無理できないと言っていると理解して欲しいと思います。
妊娠中の腰痛ですべきこと
過労
ゆったりとした日を作るように心がけましょう。
完璧を目指さず、八割方でOKにしましょう。
ストレス
時には「NO」と言う言う気を持ちましょう。
やりかけのプロジェクトや読みかけの本などが目につくところになるとストレスになります。
しまってしまいましょう。
毎日少しづつやってやったことをマークで表に表しましょう。
達成感があるはずです。
考えてもどうにもならないことをくよくよしないようにしましょう。
「なんとかなるさ」と考えましょう。
食事
きちんと3回の食事を食べましょう。
血糖値が上がったり下がったりすると大きなストレスになります。
お腹が減ったときに甘いものを食べるのはやめましょう。
食事を抜くのはやめましょう。
貴方の食事が胎児の身体も作っているということを忘れないでください。
姿勢
床で座るのは避けましょう。
できるだけしっかりした椅子に腰掛けるようにしましょう。
お腹を突き出した姿勢にならないように心がけましょう。
睡眠
毎日きちんと睡眠を取りましょう。
夜携帯やコンピューターを使うのを避けましょう。
11時前には寝ているようにしましょう。
神経の流れ
痛みが出て、方法に困ったらカイロプラクティックがお勧めです。
薬や手術など使うこと無く自然なアプローチで問題を解決することが出来ます。
同時に出産に必要な骨盤の柔軟性や筋肉のバランスがとれるようになり、一石二鳥です。
38才旅館事務女性妊娠中Dさんのケース
Dさんの実家は旅館経営しておられ、経理を手伝っておられました。
妊娠されてからも変わること無く、仕事をしておられました。
忙しい時には経理以外の仕事も手伝われていました。
夏でとても忙しく、寝る時間がとれないぐらいだったそうです。
配膳の手伝いをしているときに腰が痛くなって、動けなくなりました。
病院に連れて行ってもらわれましたが、妊娠中ということで、家で休みなさいと言われただけで、特に検査も薬も出してもらえませんでした。
家で3日ほど休んでいましたが、仕事が忙しいので痛いのを我慢して仕事にでていました。
経理の仕事しかしておられなかったのですが、徐々に足にしびれがでるようになりました。
余り辛かったので病院に行ってみてもらわれました。
「椎間板の問題です。でもできることがありません。」と言われました。
知り合いが紹介してくださって来院されました。
椅子に座るときには背もたれを使っておられず、背中が丸くなると言われました。
腰が痛くなってからは足を組むようになって余計に腰が丸くなっていたと話されました。
「このままでは痛くて出産できないのではないか」ととても不安に思っておられました。
妊娠も後期に入っておられて、お腹もかなり大きくなっておられました。
脊柱は妊婦さんには珍しく後弯が出来ていて、骨盤もかなり歪んでいました。
カイロプラクティックの施術も通常の形では出来ませんでしたが、横向きで寝てもらっての施術で対応しました。
また、2週間は大変でも仕事をお休みして毎日来院してもらいました。
2週間過ぎる頃には足の痛みが楽になり、骨盤の歪みも改善しました。
仕事は経理だけにしてもらって、徐々に間隔が開けられるようになりました。
出産予定日には痛みも無く、良い状態で出産に臨めるようになりました。
無事に出産されて、大きな男の子が生まれたとご連絡をいただきました。
妊娠中に腰痛が悪化して、大変お困りの妊婦さんでした。
何も出来る処置がないと言われたときにはとても不安だったことでしょう。
カイロプラクティックは薬や手術などを使うこと無く、自然なアプローチで対応できるので、妊婦さんには力強い味方になります。
まとめ
妊婦さんが腰痛になられると困られます。
まずライフスタイルを整えて、それでも難しいときにはカイロプラクティックを使いましょう。カイロプラクティックで、腰痛だけで無く出産に必要な身体の用意を調えることが出来るでしょう。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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