腰が重い、腰が鈍い、腰にいつも違和感があるなど、腰にいつも注意がいってしまう方は決して少なくありません。
このような方は腰痛予備軍といってよいでしょう。
痛みがひどくなっていないだけという状態です。
睡眠不足や変な姿勢や同じ姿勢での作業やストレスが加わると簡単に重症の腰痛になってしまいます。
多くの方が腰痛は最初のドミノが倒れた瞬間から始まると思っておられます。
でも腰痛が起こるのはたくさんのドミノが倒れた状況になっています。
すでに余りよい状態ではないのです。
だんだん重症になっていって、腰に自信がなくなるという方も多くあります。
そうなってから何とかしようとしてもなかなかよくならないばかりか、精神的にも参ってしまう人もあります。
そうなる前になんとかするのが得策です。
腰は重いけど痛くなければ我慢してしまいますね。
30万人の施術実績のある中塚カイロプラクティック研究所代表の私がご説明しましょう。
腰の疲労?
腰の疲労感はどうして起こるのでしょう。
腰は5つの骨と骨盤から出来ていて、それに強い筋肉がサポートするようにカバーしています。
腰の筋肉は大方は姿勢を維持する筋肉です。
ですから、鍛えると筋量が増えるよりも細く強くなります。
ボディービルダーを考えれば、鍛えた体の腰の部分は一番細くなっています。
だから、腰の筋肉はパワーがあるというわけではありません。
関節は動かすことが少なければ、椎間板にあまり栄養が行かないので、油ぎれのような状態になります。
そうすると関節が動きにくくなりますから、余計に動かさなくなります。
筋肉を動かさないと静脈の血液の循環も悪くなり、栄養の循環が悪くなります。
その結果、筋肉も硬化して、柔軟性がなくなります。
そういう腰の筋肉になっていると腰に疲労感を感じるようになり、重い感じになります。
動くのがおっくうになり、いい姿勢も取るのが難しくなります。
だんだん特定の部位に緊張が出来て、不安な腰になっていくようになります。
疲れると痛くなりますね。
腰の疲労は大丈夫?
腰の疲労は柔軟性がないのが原因といいましたが、もちろん重い腰や鈍い痛みの中にはあまりありがたくない問題が隠れていることもあります。
腎臓の問題で腰のドーンと重いような痛みが出ることもあります。
炎症性の病気で重い痛みを感じることもあります。
腫瘍などでも初期であれば症状がなかったりします。
ですからシャープな痛みでないから大丈夫とは必ずしもいえないのです。
理由が説明できないような痛みや重さがあるなら病院を受診した方がよいでしょう。
その上で「特別悪いところはありません」といわれた場合には、「重篤な問題は潜んでいません」といわれたと理解すべきでしょう。
悪いところがないわけではありません。
現に腰の疲労感があるのですから。
そういう腰をしているときに前傾姿勢になり、まっすぐ立った場合より1.5倍の負荷が腰にかかります。
状態が倒れれば倒れるほど負荷は大きくなります。
50kgの荷物を90度に身体を前屈して持とうとすると80kgもの負荷がかかります。
柔軟性がなくなっている腰が悲鳴を上げるのは無理がないでしょう。
早めの対応が必要なのです。
そんなに腰に負荷がかかるんですね。
腰の疲労の対処法
腰の疲労の原因はいろいろありますが、過労、寝不足、ストレス、不良姿勢、食事のアンバランスなどが原因になることが多いです。
休みなく仕事をしているとか、重労働を何日も続けているとか、長距離の運転をしているなど、無理をしている場合には休むことが必要です。
体は一時的な無理をしてくれますが、コンスタントな無理を続けられるほど強靱ではありません。
適度な休みは不可欠です。
寝不足も体が緊張する原因の一つです。
7時間以下の睡眠をしている人は腰が疲労感があるのが普通です。
睡眠を確保することは大切です。中には寝ている時間が長くなると腰が痛くなるという方もあるでしょう。
その場合には腰の柔軟性を回復することが大切です。
ストレスは、体を緊張させるものです。
笑うこと、自然の中に行ってみる、体を動かしてみるなど、リラックスする方法を持っておかれるとよいでしょう。
不良姿勢が、自分でわかる場合には、それは避けられた方が賢明です。
そうでないといつかは辛い痛みが出るようになるでしょう。
痛みがなくても予備軍といってもよいでしょう。
食事のアンバランスは、余り食事と食事の間の時間を空けない。
食事を抜かない。
いろいろなバラエティーのあるものを食べるとよいでしょう。
甘いものの食べ過ぎは大変危険です。
控えた方がよいでしょう。
腰が重くなったときに、じっとしていることは関節に栄養が行かない原因になります。
体操のような運動を心がけたいものです。
腰の疲労にカイロプラクティックは
何よりもカイロプラクティックをお勧めします。
腰に疲労感があるときには、必ずその原因になることがあります。
でも自分では客観的に自分を観察することは難しいです。
カイロプラクターはライフスタイルに関して判断する知識を持っています。
相談するだけで大きな違いが出ることもあります。
通常、腰に疲労を感じるときには、関節や筋肉の柔軟性がなくなっています。
サブラクセーションと呼ばれる関節の配列異常や動きの機能異常が出来ています。
これを矯正できるのはカイロプラクターのみです。
マッサージや整体や薬では改善できません。
カイロプラクターに施術をしてもらうと神経の流れが整い、関節の動きが改善し、筋肉の柔軟性が格段によくなります。
つまり、腰の疲労にはカイロプラクティックが最適なのです。
41歳小学校教員男性Sさんのケース
S先生は小学校の教員です。
様々な行事の際に写真を撮っています。
その写真をコンピューターで編集するのを座卓であぐらをかいてやっておられました。
腰の疲労感が抜けなくなって、立ち上がるときにはロボットのような感じになっていました。足にしびれがあることもあり、病院で受診しました。
すこし、腰の椎間板は薄くなっているけど大きな問題はないといわれました。
湿布薬をもらって帰ったものの、辛いので来院されました。
腰椎の前弯がなくなっており、腰の起立筋は両側が非常に固くなっていました。
骨盤もひずんでいて、かなりのアンバランスが出来ていました。
お話を聞くと単身赴任をしておられて、食事もバランスが崩れておられて、たまに自宅に帰られるのも距離があるので運転が辛いと言っておられました。
写真の編集は夜の12時を回ることが多くあり、気がつくと3時くらいになっていることもよくあったそうです。
睡眠不足を解消するように勧め、あぐらでコンピューターを使わないで、椅子に座ってされるように勧めました。
食事も抜いたりされないようにアドバイスしました。
アルコールの飲み過ぎも気をつけられるようにお勧めしました。
数回の施術で腰の疲労感が抜けました。
足のしびれもその後の施術で改善して、元気になられました。
腰の疲労感を軽く見ておられたケースです。そのためにかなり悪くなるまで何とかしようと思われませんでした。
早い対応してあれば、体も楽が出来たのだと思います。
しかし、自分の力だけで変えようとするには無理があり、カイロプラクターが助けたことが役立った症例でした。
まとめ
腰の疲労があるときに、余り重症だと考える人はありません。
しかし、腰の疲労は重症への入り口です。また、まれに病気からそういう疲労感があることもあるだけに注意が必要です。
カイロプラクティックはライフスタイルや姿勢など、腰の疲労の原因になるものを理解しています。
アドバイスを求めるときに、適切なアドバイスが受けられるだけでなく、必要な変化をする助けをくれることでしょう。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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