地方ほど車が必要で、都会に比べると歩かれることが少なくなります。
交通機関の発達もないので、必然的に車を使います。
一家に2台3台と車がある家も珍しくなくなりました。
車に乗ることが多いために、乗っていて腰が痛くなるといわれる方も非常に急速に増えています。
長距離運転や渋滞など、長く運転しなければならない状態になると悲鳴を上げられる方も多くあります。
今回は運転と腰痛の関係についてお話ししてみましょう。
車に乗ると腰が痛くなるんですよ。
30万人の施術実績のある中塚カイロプラクティック研究所代表の私が解説しましょう。
運転による腰痛
運転によって腰痛になるときにはいろいろな要素があります。
動きが小さいこと
運転しているときには同じ姿勢をずっとしています。
1時間の運転の間全く同じ姿勢をしている方もあります。
右足はいつもアクセルやブレーキの上にあるために、余り両足で踏ん張っていないために動くことが難しくなります。
シートの位置
ドライビング姿勢は人によって全く違います。
シートをものすごく前に置く方やものすごく後ろに置く方など千差万別です。
背中全体をきちんと背もたれに当てている方は意外に少ないです。
そのために背中が丸くなっていることが多いです。
足が伸びていること
アクセルを踏む足は特に足が伸びていることが多いです。
そのために腰が丸くなりやすくなります。
寄りかかること
どちらかの肘を肘当てやドアに当てて、寄りかかるようにしていることが多くあります。
多くの方がこのときに背中に側弯を作っています。
運転が比較的長い時間であること
車は便利なのでついどこでも行ってしまいます。
1時間や2時間は簡単にいける距離と思っておられる方も多くおられます。
中には5時間の運転を特に大変と思っておられない方もありますが、それだけの運転をすれば、かなり疲れます。
無理なスケジュールになりやすいこと
日帰りで遠くに行こうとされる方も多くありますが、行き帰り運転して、しかも現地でもびっしりと決めたスケジュールで動こうとされます。
身体が非常に疲れることが多くなります。
運転があれば休むことも出来ません。
こういうことが腰痛につながるのです。
当てはまることがありますね。
運転と腰痛のメカニズム
腰痛の原因の中でも姿勢の問題は一番です。
運転をしているときに腰椎に側弯ができたり、後弯が出来たりすることが多くあります。
しかも、毎日であったり、長時間であったりしますから、脊柱の柔軟性がなくなります。
脊柱が柔軟性が無くなったときに無理をして腰痛になるというパターンが一番多いです。
血流が悪くなるのが次に多い原因です。
足の位置にもよりますが、両方の大腿が圧迫されているような状態になっていることもあります。
運転時間が長くなればなるほどこの足への循環が悪くなります。
そのために筋肉が働きにくくなってしまいます。
神経の流れを疎外することも最近では多くあります。
お尻のポケットに財布や携帯を入れたまま運転される方は最近増えています。
片側のお尻の下にコンスタントにブロックをおいているようなものです。
骨盤に歪みを作ってしまいます。
腰痛になるのは時間の問題です。
財布をお尻のポケットに入れていますね。
気がつかないうちに腰痛になる準備をしているような感じですね。
運転で腰痛になったときにすること
運転で腰痛になるときには、柔軟性がなくなって無理をしたときとご説明しました。
無理をしているときとは、過労、寝不足、ストレス過剰、姿勢不良、食事のアンバランスのどれか、またはいくつかの組み合わせが存在しているときです。
休みが無い状態が続いていると、身体の機能が落ちた状態で運転することになります。
疲れも早く、集中力が落ちます。
休息を無用なものと思わないようにしたいものです。
十分に休息を取りましょう。
運転中に休憩を度々入れるとずっと負担が軽減します。
睡眠も同様です。
少しでも眠れば大丈夫と考えておられる方が多くあります。
睡眠は身体の修復をする時間です。
睡眠時間を削るということは修復する時間を削るということです。
改善しにくいのは無理ありません。
疲れたときには、車を止めて仮眠を取りましょう。
長距離を運転する前日は、しっかりと寝ておきましょう。
ストレスは自分が認識していることだけではありません。
意識していないストレスも多くあります。
精神的なストレスのほかに、身体的なストレス、化学的なストレス、気候のストレスがあります。
身体的なストレスには運転も入ります。
化学的なストレスには、車の中で食事をするというのがあります。
運転中はいつもストレスがかかっている状態ですから、胃腸の働きが落ちます。
いろいろなものを食べると身体に非常に負荷をかけてしまいます。
肩甲骨の間が痛くなったり、皮膚のかゆみなどが出るときにはその反応が出ていると考えてください。
できるだけ運転中に飲食をするのを控えましょう。
姿勢は側弯を作ったり、後弯を作ったりします。
いいドライビングポジションを心がけましょう。
痛みのあるときは長く乗ることを控えましょう。
スケジュールをキャンセルすることも必要かも知れません。
つい無理をしてしまいますね。
運転で腰痛になったときに気をつけたいこと
運転をされる方で危険なのは、自分は大丈夫という思い込みです。
誰でも自分は問題が起こらないと思っておられますが、その裏付けになるような努力をしておられないこともたくさんあります。
姿勢が悪い状態が続いて柔軟性がなくなってきていても、症状が全く出ないということがあるのです。
だから多くの人が自分は問題ないと考えておられます。
しかし、こうした脊柱に歪みをつけるような姿勢習慣を長時間、毎日、長年続けていると、脊柱を中心とした筋肉群がその形で柔軟性をなくして固まってしまうのです。
そして、無理をするようなこと、寝不足が続いたり、出張や旅行などハードなスケジュールが続いたり、大きなイベントがあったり、長距離運転を何度もしたりすると、遅かれ早かれ腰が痛くなる時がやってきます。
少し休んで痛みが無くなると、もう大丈夫とばかりに、同じ生活に戻られますが、姿勢習慣を改善しない限り、腰だけで無く、下肢や内臓の問題などにも悩まされることになるのです。
自分のライフスタイルや姿勢習慣をカイロプラクターに相談するのをお勧めします。
痛みだけで判断すると間違うわけですね。
運転して腰痛になったときにすべきこと
神経の流れを整えること
腰痛になったときには神経の流れに問題が出来ています。
そのために筋肉のアンバランスが出来て、動きが悪くなっています。
神経の流れを整えることは最も重要なことです。
姿勢も良くなり、腰痛自体も改善します。
ぐっすり寝ること
睡眠をとることによって、身体の回復を早めます。
眠るために出来ることをすべてやってみましょう。
早く改善したければ、寝ることが一番です。
バランスのとれた食事
野菜や果物を摂りましょう。
グリーンスムージーはグリーンの野菜を買ってきて、ミキサーにかければできあがりです。
味が苦手なら、リンゴやニンジンを入れると飲みやすくなります。
3食食べましょう。
食事の間を開けすぎないようにしましょう。
適度な運動
運動をするときに問題が起こるのは動きが無くなるからです。
適度な運動をすることによって、血流の流れや筋肉を柔軟にすることが出来ます。
30分くらいな歩行をしてみましょう。
日記をつける・瞑想する
忙しい毎日で穏やかな時間を持つことは精神的にも肉体的にも重要なことです。
時間を少し取って日記をつけたり、瞑想したりして、ゆったりする時間を設けてみましょう。
59才会社員女性Aさんのケース
Aさんは事務員として働いている女性。
最近職場が移動になって、毎朝15分の片道の通勤時間が1時間に増えました。
それでもそれほど無理だとは感じていなかったのに、徐々に腰が痛くなって、とうとうギックリ腰になったそうです。
1週間ほど休んだら楽になったので、もうあんなことになりたくないと毎朝30分ほどウォーキングすることにされました。
すると今度は腰だけで無く足にも症状が出るようになりました。
そこでご主人に勧められて来院されました。
通勤時間が延びた分、早起きになって、夜も帰りが遅くなった分、片付けも遅くなり、睡眠が短くなっていました。
さらにウォーキングを始められたので、睡眠時間をカットされるようになっていました。
Aさんは車の運転で、足をつけずに運転される習慣があり、運転時間が短いときにはそれが負担になりませんでした。
運転時間が延びて足にも負担がかかるようになっていました。
さらに右のドアに寄りかかるように運転しておられて、見事な右側弯ができあがっていました。
睡眠不足で腰の筋肉は柔軟性がなくなっていて、足にも力が入らなくなっておられました。
カイロプラクティックの施術で柔軟性を取り戻すようにし、側弯の矯正のための体操をしてもらうようにしました。
睡眠時間の大切さをお話しして、睡眠時間を確保されるようになりました。
徐々に改善して、休日もゆっくりされるようになり、症状は無くなり、元気になって行かれました。
運転から生活が乱れてしまったケースでした。
珍しい運転の仕方をしておられたのもありましたが、睡眠時間を重要視しておられな無かったのが大きな問題でした。
ライフスタイルを考えないといつまで経っても改善しない問題でした。
まとめ
運転はそれほど疲れないようでいて、思いのほか疲れます。
姿勢やライフスタイルの乱れは腰痛につながると覚えておいて欲しいと思います。
カイロプラクティックによって身体を根本から改善してみませんか。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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