週刊誌やインターネットなどを見ていると「骨盤が歪む」という言葉が目に飛び込んでくるようになってきました。
病院の先生に聞けば、「骨盤が歪むことはない」といわれるでしょう。
果たして骨盤は歪むのか、もし歪むのだったらどのように対応できるのかを知りたいと思われる方は多くあるでしょう。
週刊誌やインターネットは一部の情報しか伝えられないので、断片的な知識で考えられる方がたくさんあります。
また一般化した情報ですからすべての人に当てはまるわけではありません。
患者さんはよく「私は四角尻です。」とか「骨盤が開いています」などといった言葉を使われます。
ときどき私にもいっておられる意味がわからないこともあります。
「真理は自由を得させるであろう」という言葉は本当だと思います。
私たちが正しい知識を持つときに一層大きな自由を得ることが出来るのです。
そういう意味で正しい知識を得てほしいと思っています。
今回は骨盤の歪みについて書いてみたいと思います。
骨盤は歪むのでしょうか?
30万人の施術実績のある中塚カイロプラクティック研究所代表の私が解説しましょう。
骨盤の歪みによる腰痛?
骨盤は歪むのかという点に関しては、議論があります。
なぜなら今の西洋医学では認められていない概念だからです。
でも、長い間動かないとされていた解剖学的な骨盤の関節が、実は動きがあると改訂されたこともあります。
実は骨盤が動くことはカイロプラクティックが見つかった時以来カイロプラクティックではずっと言い続けられてきたことです。
今常識でなくとも30年後にも常識でないとはいえません。
レントゲンでは静止画像で見るので、大きな変化を認めることが出来ません。
だから難しくなるのです。
しかし骨盤は歪むこともありますし、腰痛を起こすこともあるのです。
現在の西洋医学では動きに対しては余り注意が払われていません。
骨格の機能より骨格の形状に重点が置かれるからです。
骨折、脱臼、変形などを見ておられるので、それ以外は余り注意されません。
だから異常なしといわれるときには、骨折や脱臼、年齢にあわない変形はないといっておられます。
車でも動かさないと完全に見えるものがあります。
見たところ完全、スターターをまわしてみたらエンジンが動かないという場合があります。
その場合に初めてバッテリー上がりであることがわかります。
関節も動かしてみて初めて機能がわかります。
そういう分析も大切なのです。
残念ながら現代医学ではそのような検査をされません。
痛いのに「異常ない」と言われて私も「どうして?」と思っていました。
骨盤の歪みは危険?
骨盤の歪みはある意味危険です。
なぜなら、病院で異常が認められなければそのまま、放って置くようになってしまいます。
最初は単純な機能異常でも、それがそのままにされていれば、いつか変性になっていきます。
徐々に一層ひどい問題を待っているようになってしまうからです。
何か問題が起きたら、早く原因を見つけて、その原因を取り除くようにすることは何より大切です。
また、痛みが長い間続くと精神的にもやんできます。
他の人に親切にも出来ませんし、集中できませんから失敗も多くなります。
痛みが原因で鬱っぽくなる方はたくさんおられます。
早く改善することはとても大切なことです。
骨盤の歪みはサイレントキラーと言ってよいでしょう。
徐々に体をむしばんでいくからです。
知らない間に悪くなるなんて、怖いですね。
骨盤の歪みの病院での処置
病院では骨盤の歪みはわかりません。
そういう概念が西洋医学にないからです。
ないものを認めることが出来ません。
そこでレントゲンを見ても、見方がカイロプラクターと違うので、見た結論も変わります。
同じレントゲンを見て、医師の方が「異常なし」といわれる方を、カイロプラクターが「異常あり」とすることはよくあることです。
骨盤の歪みは「異常がない」といわれるので、通常、とりあえず痛み止めが出されます。
痛み止めは化学物質であるので、物理的な骨盤の歪みを改善することが出来ません。
そのために効かないことがほとんどです。
湿布薬が出ることもありますが、それも炎症がなければ効果ありません。
骨格の異常(サブラクセーション)を薬では改善することが出来ません。
だから、余り骨盤の歪みに効果のあることがありません。
骨盤の歪みにカイロプラクティックの理由
カイロプラクターは骨盤の歪みから起こる腰痛にとても効果的に対応できます。
カイロプラクターはサブラクセーション(関節の配列異常、動きの異常)を取り除く専門家です。
骨盤のズレを取り除く専門家と行ってもよいでしょう。
触診、動態触診、筋力検査、整形外科的検査、神経学的検査、カイロプラクティック検査を行うときに、サブラクセーション(骨盤の歪み)を特定することが出来ます。
カイロプラクティックの施術はサブラクセーションを取り除くために開発され、発展してきました。
カイロプラクターは施術に熟練した腕を持っています。
一度でかなり楽になることがあります。
例え楽になっても、続けて施術することが必要です。
施術することによって、改善した状態を安定させることが出来ます。
そうすることによって骨盤の歪みを取り除き、神経の流れを整え、体の順軟性を回復することが出来、バランスがとれるようになります。
それが骨盤の歪みにはカイロプラクティックが最良だという理由です。
痛みがなくなってからも施術を続け、改善した状態を安定させることが大切ですね。
35歳の会社員女性Sさんのケース
Sさんは腰が痛くて、2つの病院に行ってみてもらわれましたがレントゲンを撮ってもわからないといわれました。
痛み止めが出ましたが、全く効かず、辛い日が続きました。
生理も酷く、仕事を休むほどになってしまいました。
余り辛くて来院。
お話を聞くと仕事が忙しくて、残業や休日出勤がありました。
睡眠時間も少なく、子供さんもまだ小さくて、帰宅して子供をお風呂に入れて寝かしつけると10時を回っていて、それから洗い物、洗濯物をたたみ、洗濯をすると12時を回っているそうです。
お休みも掃除や買い物などであっという間に夕方になるとため息をつかれます。
骨盤はかなり歪みがあって、足の筋肉に力が入らなくなっていました。
時々足がうずくような、しびれるような感じがあるといわれます。
座るときは必ず足を組み、家では横座りをしていることが多いといわれました。
食事もご主人や子供さんの料理をするともうあんまり食べたくなくなり、お茶漬けで食べるなどということも多くあって、自分自身は余りよい食事をしておられませんでした。
骨盤のズレを調整すると腰の痛みは半減し、気分が楽になったといっておられました。
数回施術するととても元気になられました。
今までは子供にも優しく出来なかったけど、体が楽になったら優しく出来るようになりましたとうれしそうに話してくださいました。
骨盤の歪みが病院では対応できず困っておられたケースでした。
薬では対応できないために、余計に困られます。
カイロプラクティックが効果的に対処できるのにそういう認識がないのが残念です。
病院でわからなかったら速やかにカイロプラクティックで見てもらいましょう。
まとめ
骨盤の歪みによって腰痛になることはあります。
病院でなかなか見つけて貰えませんし、改善する方法がありません。
カイロプラクティックはそういう場合に力を発揮します。
腫瘍など重篤な問題がないときに、とても効果的に対処することが出来ます。
カイロプラクティックのアプローチによって、ご自分の体を見て貰い、自分に合った施術をして貰うことによって、苦痛から自分を解放しましょう。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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