特に大会への参加を望んでいるアスリートを含め、ほとんどのアスリートは、年間を通じてのトレーニング計画から大きな運動能力の向上を期待する事ができます。
長期の目標や、一日一日のトレーニング計画がはっきりするばかりでなく、年間を通しての練習計画は、トレーニングを行う際に従うべき二つの重要なルールを明確にしましょう。
ルール1:エアロビックトレーニングはターゲットゾーンで
エアロビック運動をする時は、必ずターゲット・ゾーンで行われなければなりません。
ルール2:記録を残そう
体調を客観的に評価する為に、記録を残しておく事が必要となります。
これを行う事によって、定期的に健康状態の変化を知る事ができるでしょう。
年間トレーニング計画を作成する前に考慮に入れてほしい6つの要素があります:
スケジュール:
世界的なレベルに達するアスリートになれるのはほんのわずかな人々です。
年間トレーニング計画を考える上で現実的になる事を忘れてはいけません。
そして家族、友達、仕事や学校、さらにはレジャーの為の時間も考慮すべきです。
これらすべての要素を計画のなかに組み入れることによって、トレーニング・スケジュールがより現実的になるでしょう。
体調:
自分自身に次のような簡単な質問を投げかけてみてください:「日々の練習からくるストレスに耐える事ができるだろうか?」
もしこれに対してはっきりしないのならば、スポーツ専門医に行って検査を受けてみたほうがいいでしょう。
生化学的問題:
今まさに体に対してかなりの要求をしようとしているのだから、充分な栄養を与えてあげるのは重要な事です。
常に栄養について注意し、食事がバランスの取れたものであるようにしなけれなりません。
心理的問題:
研究によると、夜ではなく朝トレーニングする人達は、定期的なトレーニング計画に従っている人達が多い、という結果になっています。
しかし、朝にトレーニングをしようが、午後にトレーニングをしようが、常に一定のスケジュールに従うことが大切なのです。
計画を系統だてたり、自己評価したり、モチベーションを維持していく為にトレーニング日記をつける事を勧めます。
それぞれの日に以下の事を記録しておくと良いでしょう:朝起きた時の脈拍(ベッドから出る前に取るべきである)、トレーニング中何分ターゲットゾーンに留まることができたか、何をしたか/しなかったか、また達成できたことについての短いコメント。
健康維持のためのトレーニングでも、競技の為のトレーニングでも、設定したゴールが現実的である事が大切です。
非現実的な目標を立て、それが達成されなかった場合、がっかりして諦めてしまう事が多いものです。
そんなことは起こしたくないですね。
習慣の変化:
怠惰な生活をしていてトレーニングを始めようと思っている人は、まず第一に習慣を変えなければいけないでしょう。
しかしそういう方は、トレーニングの為に時間を割く事の方がトレーニング自体より難しいものです。
トレーニングを始めようとするときは、新しい決意をしなければなりません。
ポジティブな事に夢中になっていく過程にいるんだ、という考えが役に立つかもしれません。
要するに、毎日心にも体にも活力や刺激を与えてくれる運動を行うのが理想です。
トレーニングのパターンや結果を定着させていくためには、決意がどれだけ強いかにかかっています。
時間:
トレーニングを始めたばかりの人や暖かいときだけのアスリートにとって、距離や周回数をきめるよりも時間を決めてトレーニングを行うほうがよいでしょう。
時間に関して言うとビギナーは、練習時間が少ない方が効果が上がるでしょう。
最も重要な事は、運動をする習慣をつけることです。
これらのすべての要素から、丁度始めたばかりの方は最初の2ヶ月から3ヶ月の間は、どんなに長くとも1回のトレーニングは30分までにとどめて置くべきでしょう。
これらの6つの要素を考慮に入れ、初めて個人的な年間のトレーニング計画をつくることができるでしょう。
年間トレーニング計画
○11月15日から12月1日 休息期
○12月1日から4月1日 エアロビック・ベースそしてクロストレーニング
○4月1日から7月1日 アネロビック・トレーニングとレース
○7月1日から8月15日 エアロビック・ベースとレースからの休息
○8月15日から11月15日 アネロビック・トレーニングとレース
この365日間の計画により、アスリートにもアスリートでない人達にもエアロビックとアネロビックの機能を伸ばすことが出来ます。
重要な点は、一言で言うと具体性です。
これは1年の様々な時期に、健康やコンディショニングのある特定の側面をトレーニングする事です。
エアロビックとアネロビックの二つの側面を実際に調和させるためには、非常に客観的になる必要があります。
そして自分の体について正確な情報を得るには、ハートレートモニター使うことが理想です。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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