精神的な問題というとほとんどの方が精神病や精神障害を思い浮かべます。
しかしここで問題にしているのは精神病ではありません。
多くの人が精神的なストレスで苦しんでいるが、それは精神病ではありません。
食事や栄養、トレ−ニング、仕事によって脳に負荷がかかり過ぎると精神的な問題が起こります。
このような問題はいまでは珍しくありません。
病気になることなく脳が問題を持つにはいくつかの方法があります。
脳に起こる化学的なアンバランス(神経伝達物質の)は考え方、感じ方、行動の仕方を変えてしまうことが可能です。
幸いにもいくらかの例外を除けばこれらの問題は対応が可能です。
さらに予防さへもできます。
原因は
脳におけるアンバランスは不適切な食事、栄養素の過剰減少、オバ−トレ−ニング、オーバーワークが原因になります。
精神的な問題の起こる数カ月前にどんなことが起こるか見てみよう。
まず最初に精神的にどんな状態だったか見てみましょう。
正常では人がなにか考えたり、外界からの感覚を感じるのは脳のなかで化学反応が起こる結果です。
数万というメッセ−ジが脳や身体のなかをいつも走っています。
これらを神経伝達物質と呼びます。
さまざまな神経伝達物質によって色々に感じることができるのです。
高揚したり、ブルーになったり、眠くなったり、覚醒したり、幸せだったり、悲しかったりします。
時には脳にある特定の化学物質は余りに多く、別の物質は充分にないこともあります。
その結果、高揚し過ぎたり、落ち込み過ぎたりするのです。
35以上の神経伝達物質のほとんどが食事のなかの蛋白質からできるアミノ酸から出来ており、インシュリンを通して炭水化物の量によって影響を受けます。
重要な神経伝達物質
ふたつの重要な神経伝達物質はセロトニンとノルエピネフィリンです。
セロトニンはアミノ酸のトリプトファンによって作られ、インシュリンを必要とします。
この神経伝達物質は脳においては落ち着かせたり、抑制させたり、うつにさせたりします。高炭水化物食(穀類や甘いものを食べること)はセロトニンをより産生するようになります。
それゆえ興奮しやすい人は高炭水化物食が役立ちます。
しかし最初の段階が抑制ぎみの人であれば逆にノイロ−ゼにまでなってしまう可能性もあります。
甘いものは伝統的にエネルギ−を与えるとされていますが、実際のところは抑制に働きます。(ときどき甘いものを食べてみたい欲求に駆られるかもしれませんがそのエネルギーは長持ちしません)
セロトニンの産生過多が精神的な問題の原因になっていることもよくあります。
ノルエピネフィリンはもしインシュリンがほとんどなければ、アミノ酸のチロシンによって産生されます。
炭水化物をほとんど含まない高蛋白質食は脳のノルエピネフィリンの産生を増進させます。
この神経伝達物質は脳に刺激を与える働きがあります。
元気になる必要がある人やうつの人はこれが役立ちます。
セロトニンとノルエピネフィリンのアンバランス(前者に片寄る)はうつになります。
多くの人が甘いものや炭水化物を食べ過ぎてバランスが崩れるのです。
そのためによりうつになってしまったのです。
どんな対応が出来るか考えてみましょう
こういう症状があると通常では特定の薬品が処方されるでしょう。
このような薬は神経伝達物質のバランスを取ろうとしています。
ノイロ−ゼぎみの人には特定の神経伝達物質を増加したり、抑制したりします。
抗うつ剤はセロトニンとノルエピネフィリンのバランスを取ろうとします。
だから自分がどう感じるか変わるのです。
幸運にもたいていの人は薬品はいりません。
あなたが興奮し過ぎたり、うつ状態なら、食事を変えることにより適切に脳の化学を変えることができるからです。
セロトニンの産生過多の人では糖質や炭水化物を減らし、蛋白質を増やせば非常に調子良くなるでしょう。
食事が精神状態に影響をもつなら、特定の栄養素も同じことができるでしょう。
これは脳がセロトニンとノルエピネフィリンを作るには特定のビタミンとミネラルそれにアミノ酸の前駆物質が必要だからです。
そのなかにはビタミンB−6、葉酸、ニコチン酸、鉄、ビタミンCなどがあります。
もっと重要なものはアミノ酸のトリプトファンとチロシンです。
重要なことはあまり多くのセロトニンの前駆物質を、特に高炭水化物食と一緒に取ると精神的な問題を起こしやすくするということです。
問題の解決
運動や仕事も精神的な問題の一因になります。
オーバーワーク、オ−バ−トレ−ニングが神経系にとってストレスになり、感情的に不安定にしてしまいます。
自分でも可能ですが、他のだれかの(家族、友人、専門家など)助けがあればもっと簡単に見つけることが出来るでしょう。
腰を据えて生活のさまざまな部分を評価してみるのは正しいステップです。
自分に対して客観的であることはときには難しいものです。
だから他人がよいのです。
問題があると認めることはときには難しいことです。
適切な変化が付けられると精神的な問題も自然と回復していくことでしょう。
そのお手伝いをするのがカイロプラクターなのです。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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