健康のためにスポーツをする人は多いです。
オフィスに来られる患者さんが「腰痛にならないようにスポーツした方がいいですかね?」と尋ねられることも多くあります。
スポーツをすると腰痛を克服できるのか。
またスポーツをすると腰痛予防できるのか?と考えられて当然でしょう。
テレビでは連日のように、アスリートが活躍している姿を目にしています。
彼らの健康そうな笑顔に、自分ももっと健康になりたいと思ってスポーツを始めようとする方も多くあるでしょう。
でも、闇雲にスポーツを始めたら、体が鍛えられるわけではありません。
毎日は長距離走ればマラソン選手になれるわけではありません。
大切な点を知っていないと腰痛を改善するどころか、腰痛になってしまうこともあります。
スポーツをするときによくわかっている人がいると助けになるように、あなたの体を知って適したことをアドバイスしてくれるコーチを見つけると一生の宝になるでしょう。
そんな役割が出来るのがカイロプラクターです。
スポーツで身体を鍛えようと思っています。
30万人の施術実績のある中塚カイロプラクティック研究所代表の私がご説明しましょう。
スポーツをすると腰痛を改善できる?
腰痛を経験して、早くよくなりたいと思われるのは誰でも納得できることでしょう。
そしてこの機会にスポーツをしたらよいのではないかと思われるのも無理はないでしょう。
「スポーツは健康によい」と信じられているからです。
ところが、スポーツをしているたくさんのアスリートが例えば腰痛で来院されます。
それをどう理解したらよいのでしょう。
鍛えられたアスリートと腰痛。あまり結びつかないというのが正直なところではないかと思います。
スポーツをするときに私たちは体のすべての繊維に小さい傷をつけます。
ひどくなると炎症を起こすこともあります。
よくピッチャーが試合後に方を氷嚢で冷やしているのを見ることがありますが、炎症を抑えようとしているのです。
その回復がうまくいくときには組織が再生されます。
うまくいかないときには故障につながります。
故障があっても、様々な働きが正常であれば、体は自然に改善しようとする力が働きます。
低心拍数になるような活動で循環を促進し、体のすべてのシステムがよく働くような状況を作れると腰痛を改善できるでしょう。
しかし、「痛みがなければ、強くなれない(No Pain No Gain)」的な考え方では、体を回復するような状況にすることは難しいでしょう。
そのような指導が出来る人に指導を受けずに腰痛を改善するのは、自己流でオリンピック選手になろうとするようなものでしょう。
いつでもスポーツが良いものになるというわけではなさそうですね。
スポーツが腰痛予防になる?
スポーツを予防のために使うにはストレスについて理解することが必要です。
この場合ストレスといっても、皆さんが思い浮かべる精神的なストレスだけではありません。
ストレスには精神的ストレス、物理的ストレス、化学的なストレス、気候のストレスがあります。
これらのストレスが体にとって過剰なストレスにならないようにした上でスポーツをすると腰痛予防になるかもしれません。
例えば、寝不足で食事もひどく、非常に寒いときにスポーツをしようとしているという場合にはストレスが何重にも増えていることになります。
それでは痛める危険があります。
忘れてはいけないのは「スポーツは上手にやると健康によい。下手にやると健康に悪い」ということです。
上手にやるというのは、ストレスができるだけ少ない状況を作っていくということです。
睡眠を十分にとり、きちんとバランスのよい食事をし、ウオームアップ、クールダウンをして、あまりハードな運動をしない。強度は控えめなぐらいにすることが大切です。
下手にするとスポーツが健康に悪いんですね。
スポーツを頑張ると腰痛知らずになれる?
スポーツを頑張るという表現は非常に注意する必要があります。
下手にやればスポーツは健康に悪いのです。
頑張るというのは、イメージ的に体をいじめないといけないというニュアンスを感じます。
腰痛知らずになるためには、スポーツを頑張るというよりも、スポーツを楽しみながら、適度な休息を交えることにあります。
やり過ぎで腰痛を訴える人が出るのですから。
適度に休息を入れれば、大丈夫かというとそれは運動する人の体次第です。
10代の体が柔軟な人と60歳の体の硬い人では適度な休息の意味も変われば、運動の強度も異なるはずです。
そんなことを理解している人にアドバイスをもらうことはとても大切なことです。
運動のアドバイスだけではだめです。
体のアドバイスも必要です。
トレーニングジムのトレーナーが腰痛になって来院されることも非常に多くあります。
障害のメカニズムや回復についても知っていなければ、腰痛知らずのためのスポーツのアドバイスは難しいです。
そういう意味で国際基準のカイロプラクターは両方を備えています。
カイロプラクターに相談しながらスポーツをすると効果的に体を鍛えて、腰痛知らずになれる可能性がぐっと高まります。
スポーツは健康にいい?
「スポーツは健康に悪いです。」
こう言うとショックを受ける方もあります。
スポーツと健康は密接な関係だと皆さんが思っておられますから。
でも、アスリートを見ていかに多くの人が健康を害しているか知ると驚かれるでしょう。
ある統計ではマラソンのレースに参加している人の54パーセントが痛み止めを飲んでいたとあります。
痛み止めは痛みを和らげるだけでなく、消化器や腎臓肝臓に負担をかけます。
レースでただで差へ負担をかけるのに、それ以上の負担をかける薬を飲みながらレースをする危険は相当大きいものです。
そんなときにはレースを中止する勇気が必要です。
体のためにレースをしているのかレースのためにしているのかわからなくなります。
こんな考えでスポーツをすれば、健康に悪くなるのです。
スポーツを使いこなすことが必要で、スポーツに使われているような状態は良くないですね。
腰痛にスポーツよりカイロプラクティックが効果的な理由
腰痛になってはやくなんとか改善したいと思われるとき、スポーツを闇雲にするより、カイロプラクターに相談する方がよほど健全です。
国際基準のカイロプラクターは体のことをよく理解していて、障害のメカニズムについても理解しています。
今の体を分析して、必要なアドバイスをくれます。
スポーツについても適切なアドバイスをくれるでしょう。
体の柔軟性がない人がいきなりバレーボールやサッカーなどの激しい動きをともなスポーツをすれば、故障をするのは時間の問題です。
そんなことを相談する人があることは、とてもよいコーチを持っているようなものです。
しかも、カイロプラクティックの施術を受けることによって神経の流れは整い、筋肉がバランスがとれ、関節が柔軟になります。
その上でスポーツをすれば、負担が少ないだけでなく、動きも軽快になります。
内臓にかかる負担も少なくなります。
痛み止めを飲みながらレースをするといった危険を冒す必要がなくなります。
カイロプラクティックを使えば、スポーツも出来るようになるだけでなく、腰痛になりにくい体を手に入れることが出来るようになるのです。
42歳の中学校の教員のKさんが重傷の腰痛でとても久しぶりに来院。
もともとスポーツ万能、熱血先生を絵に描いた先生なのに、来院時のKさんは別人のように元気がありません。
いつも野球とサッカーを掛け持ちで楽しみ、部活の指導もされています。
お休みはほぼなし。
夜は週に1度ずつサッカーと野球があって、帰宅は10時前。
ご飯を食べて、風呂に入って寝るという生活。
土日も顧問の部活の試合や自分の試合があって休みはない状況。
最近疲れて、食欲がなくなり、精神的に元気が出なくなっていて、今回、ひどい腰痛をして来院されました。
体は全身カチカチ、筋肉も硬化して、抑えると体中が痛い状況でした。
仕事でも4月から責任が重くなって、気を遣うことが増えたそうです。
夏を終わって体から疲れが抜けなくなって、精神的にもおかしくて、心療内科に通院中でした。
食事もちゃんとしておられず、精神的におかしくなっておられても無理がないと思えました。
夜のサッカーと野球をしばらくお休みし、部活も元気になるまで無理して出ないように勧めました。
アルコールを控え、食事をきちんととるように勧め、早く寝られるように勧めました。
カイロプラクティックの施術をして、体の柔軟性を回復されました。
1ヶ月半たって、体の緊張はとれ、笑顔が戻ってきました。
いつもの熱血先生復活でした。
ご自分でも「来院したときはぞっとするぐらい危なかった」と話してくださいました。時々、「ふっとこのまま死んだら楽かも」と考えていたそうです。
元気のよい方でも、上手にしなければ健康に悪い典型的な症例でした。
あのままでは本当に危なかったでしょう。
健康より何より、命が危なかったでしょう。
スポーツを下手にすると危険だという意味がおわかりになると思います。
まとめ
腰痛を克服したいと思ってスポーツを始められる方はとても多くあります。
しかし、始めた途端に余計ひどくなったり、別のところが悪くなったりする方も後を絶ちません。
スポーツをするときに、国際基準のカイロプラクターに相談しましょう。
あなたに合ったスポーツやスポーツをするタイミングを教えてくれるでしょう。
またカイロプラクティックで腰痛になりにくい体作りをしていきましょう。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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