肩こりがひどい人は多くあります。
しかも、ストレスがある人ほど症状が悪化していくのです。
患者さんでも「最初にストレスがありますか?」と尋ねると「いや、特にありません。」と答えられる方が多くあります。
話をさらに聞いていくと実はとても大きなストレスを抱えておられるということも非常に多くあります。
中にはそれが一番の原因と考えられる方もあって、ストレスの大きさを考えさせられることもよくあります。
今回はストレスが肩こりを悪化させる理由について探ってみたいと思います。

肩こりがストレスで悪化するって本当でしょうか?ストレス多いんですけど。

30万人の施術実績のある中塚カイロプラクティック研究所代表の私がご説明しましょう。
ストレスが肩こりを悪化させる原因
肩こりの一番の問題が、ねこ背です。
頭が方の上では無く、前に倒れると体重の10%もあると言われる頭を首や背中の筋肉で支えることが必要になります。
そのために首や背中の筋肉はつねに緊張して硬くなります。
血液の循環が悪くなり、新鮮な栄養がなかなか来ないだけで無く、老廃物を取り去ることも出来なくなります。
その結果が肩こりです。
人はストレスがあるときに胎児の姿勢になります。
丸くなるのです。
受験生などが寝るときにエビのように丸くなって眠っているのはよく見られる光景です。
これは座っていても、立っていても、寝ていてもねこ背気味になってしまうのです。
すでに肩こりのある方なら、ねこ背があるでしょう。
ストレスがあるとそのねこ背が余計ひどくなるといえます。

ストレスが姿勢に表れるんですね。
肩こりとストレスの関係
ストレスのもう一つの問題は緊張です。
ストレスがあるときの身体の反応は戦闘状態を作ることです。
筋肉は緊張させることになります。
夜寝ているときでも歯を食いしばっていたり、歯ぎしりをしたりされます。
同様に身体の筋肉が寝ていても緊張していることがよくあるのです。
リラックスすべき時にリラックスできないのですから、肩こりが悪化してしまうのです。
さらに戦闘状態になる時には、睡眠に入りずらかったり、途中で目が覚めたり、1度目が醒めるともう一度睡眠に落ちることが難しくなる方がたくさんあります。
十分に休息がとれないので、緊張がひどくなってしまうのです。

疲れているのに眠れないってありますよね。
肩こりを悪化させるストレスとは
ストレスには大きく分けて4つあります。
ストレスその① 精神的なストレス
みなさんがストレスと聞くと思い浮かべられるのがこの精神的なストレスです。
達成が出来ないような大きな目標。
過去のことをくよくよする。
未来のことを心配する。
ネガティブなことをいつも考える。
人間関係で悩む。
仕事のノルマ。
締め切り。
などたくさんのことがあります。
テストの前にトイレに行きたくなるのはこのストレスの影響です。
ストレスその② 身体的なストレス
身体にかかってくるストレスをいいます。
小さなサイズの服を着ること。
合わない靴を履くこと。
長時間座っていること。
長時間立っていること。
長時間運転すること。
ウオーミングアップしないで運動すること。
睡眠不足になること。
過労になること。
重いものを持つこと。
携帯を長時間のぞき込むこと。
寝ながらテレビを見ること。
足を組んで座ること。
コンピューターをいつも見ていること。
腹ばいで本を読むこと。
高枕にすること。
などたくさんのことがあります。

たくさん当てはまることがあります。
ストレスその③ 化学的なストレス
食べるものや吸うものなど外から体内に入るもの触れるものなどがあります。
アレルギーのあるものを食べること。
グルテン(小麦)をとること。
カゼイン(牛乳)を飲むこと。
アルコールの飲み過ぎ。
たばこを吸うこと。
マニュキアを塗ること。
甘いものをたくさん食べること。
カフェインをとること。
外食を多くすること。
食事を抜いたり、食事の間隔があくこと。
香水を使うこと。
ストレスその④ 気候的なストレス
温度の変化、湿度の変化、気圧の変化などがあります。
寒すぎたり、暑すぎること。
よく冷えた車から暑い外に出ること。
湿度が高いこと。
湿度が低いこと。
急激な気圧の変化。
飛行機に乗ること(乾燥や気圧の高低)。
などがあります。
これらが身体の許容量を超えると体は戦闘状態におかれてしまうのです。
そのためにねこ背で緊張している肩や首が余計に緊張して硬くなってしまうのです。
肩こりを悪化させるストレスが問題あるのは
ストレスの分類を見ていただくとわかるように、多くの方が自分にはストレスのあると認識されません。
そのためにストレスに対して鈍感になってしまわれるのです。
一見良さそうな感じがしますが、これは危険です。
身体はストレスを感じているのに、それがわからないのですから。
車に乗っていて、メーターが壊れていてガソリン切れがわからない状態のようなものです。
火災報知器の電気が来ていなくて、煙が出ていてもわからなければ、大きな火が上がって初めてわかるわけです。
そうなったときにはすでに手遅れになっていることもよくあるのです。
ストレスで肩こり悪化を防ぐには
予防のその① 神経の流れを整える
神経の流れは不良姿勢によって悪化します。
一度悪くなると自分でそれを改善しようとしてもなかなかうまくいきません。
カイロプラクティックは姿勢を改善し、神経の流れを整えるには非常に効果的な方法です。
予防その② ぐっすりと眠る
深く寝るために出来ることがいろいろあります。
真っ暗にすること。
時計をおかないこと。
寝室にスマホ、コンピューター、テレビを置かないこと。
2時間前までに水分を摂っておく。
寝る前に風呂に入る。
寝る時間を一定に。
定期的に運動をする。
日記を書く。
予防その③ 食事
できるだけ規則正しく食事する。
食間を開けすぎない。
食事を抜かない。
野菜や果物をしっかり摂る。
グリーンジュース。
漬物を食べる。
発酵食品を食べる。
糖質を控えめに。
エゴマ油、亜麻仁油、青魚の脂を摂る。
トランス脂肪を避ける。(マーガリン)
予防その④ 身体を動かすこと
1日に30分程度歩くことは非常に良い運動になります。
裸足で砂浜や芝生の上を歩くのは癒やしの効果があります。
予防その⑤ 穏やかな時間を持つ
日記を書くのは非常に良い時間になります。
祈りや冥想をすることもとても良いことです。
48才会社経理Bさんのケース
肩こりと顎関節の問題、腰痛を抱えて来院されました。
Bさんは自営の仕事の経理をしておられましたが、ずっとお母さんが財布を管理しておられました。
お母さんが調子を崩されて、急に全てをしなくてはならなくなりました。
わからないことがたくさんあっても、お母さんが教えてくださらず、経理の作業が遅れました。
時間だけが過ぎて、肩こりがひどく、顎関節もひどくなり、腰も痛むようになりました。
夜も眠れなくなって来院されました。
毎日コンピューターとにらめっこ。
Bさんは余りコンピューターが得意では無いですが、しないわけにもいかず、わからないことがあってもすぐに解決できないから辛いと仰っていました。
ひどいねこ背で、首が前に飛び出すような姿勢になっておられました。
腰は側弯ができて、いつも足を組んで仕事をしておられました。
首から背中にかけて柔軟性はなくなり、筋肉はサラミソーセイジのように硬くなっていました。
骨盤はひずみ、頬の筋肉や側頭部の筋肉は触っただけでも痛みを感じるほど硬化していました。
ご自分でもそれほど硬くなっているとは思わなかったと話されました。
「辛かったですね。」と話すと急に涙を流されしばらく泣かれました。
カイロプラクティックの施術で関節の柔軟性を取り戻すようにして、骨盤や背中のために体操をしてもらいました。
頬や側頭部の筋肉をバランスをとりました。
瞑想をしてリラックスするようにお勧めして、それをされるようになりました。
5回ほどの施術で痛みはかなりよくなり、よく眠れるようになられ、笑顔が出るようになりました。
お母さんに意地悪をされているのでは無いかと辛い思いをされ、コンピューターの姿勢が悪かったために肩こりが悪化していたケースでした。ご自分の問題点がわかって、少し客観的に見ることが出来るようになって緊張が半減しました。そうなってからは改善は自然に起こる結果になりました。
まとめ
肩こりがある方はねこ背がひどくなっています。その際にストレスがあれば、悪化するのことになります。自分のストレスを認識し、適切に対処すれば、自然と身体は改善していくことになるのです。

鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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