すごく頑張っていた人がガクッと調子が悪くなるということが起きます。
そんな時に、肩こりが原因になっていることがあります。
肩こりがひどくなっていくといろいろな症状が出てくるようになります。
体にとってはみんな理屈にかなった理由で出ていることです。
ただその理屈がどのようになっているかを理解している方はそう多くありません。
肩こりもひどくなればやる気にも影響が出てきます。
今回は肩こりによってやる気に関係する場合について考えてみましょう。

やる気と肩こりが関係あるんですか?

30万人の施術実績のある中塚カイロプラクティック研究所代表の私が解説しましょう。
肩こりがやる気に関係する?
肩こりといえば、誰でも経験するような問題です。
しかし、肩こりがやる気に影響するとなると余り軽く考えることが出来ないでしょう。
問題が起こるときには何らかのストレスがあるときです。
このストレスは分類すると
精神的なストレス、
化学的なストレス、
物理的なストレス、
気候のストレスがあります。
肩こりはすべてのストレスの影響を受けますが特に物理的なストレスに関係があります。
頭は重いためにねこ背になっているといつも首や背中の筋肉が緊張しなければならなくなります。
一時的に緊張状態が起こっても体は問題を起こしません。
しかし長期間緊張状態が続くと体がその状態に対応できなくなってしまいます。
このときに問題が出るようになるのです。
肩こりでやる気が出ないときのメカニズム
自律神経
体の中には自律神経と呼ばれる神経があって、脊柱の両側を走っています。
頚椎と仙骨の部分は交感神経と呼ばれる神経、胸椎と腰椎部分は副交感神経と呼ばれる神経になります。
交感神経と副交感神経
交感神経は体を戦闘状態におく神経で、副交感神経は内臓をコントロールし修復のために重要な神経です。
通常はこの二つの神経がバランスを取り合って働いています。
バランスが崩れる
脊柱がコンスタントに動かなくなってくるとこの二つのバランスが崩れてきます。
交感神経が過剰に働きすぎるようになります。
交感神経は戦闘状態を作りますから、血圧を上げ、血糖をあげ、興奮状態を作り、眠れない状態になり、内臓に行く血液を少なくします。
副交感神経がうまく働けないと内臓も働きが悪くなり、修復も出来なくなってしまうのです。
ストレスがかかると最初、体が過剰な働きをしてそれに適応しようとします。
臓器の肥大や萎縮
そうしている間にストレスに対応する臓器はだんだん肥大していき、臓器によってははたらけなくなるので萎縮したりします。
臓器の疲弊
しかし、限界が来ると臓器が働きを続けていけなくなるようになります。
このときには臓器が疲憊を起こしています。
こうなるとやる気もなくなり、精神的にも病んだような状況になっていきます。

肩こりが自律神経と関係するとは知りませんでした。
肩こりでやる気が出ないときにしてしまいがちなこと
通常は肩こりがあれば、マッサージや筋の弛緩剤などを使うでしょう。
肩こりはねこ背で運動不足の時に起こる現象です。
それを改善しなければ、肩こりを克服することが出来ません。
精神的にやる気が出てこなければ、場合によっては精神安定剤、抗うつ剤なども処方されることがあるでしょう。
しかし、元々の原因が肩こりであるなら、その問題を解決せずに化学的にバランスをとろうとしても、逆に化学的なストレスになってしまうこともあるのです。
一般の方であれば、強壮剤やエネルギードリンクなどを使われるかも知れません。
こういう飲み物は、化学物質によって一時的に体を興奮状態におこうとするものです。
すでに興奮状態で、疲憊しているときにこういうドリンクを摂ることは、痩せ馬に鞭を打つようなものです。

よかれと思ってやっていることが追い打ちをかけるようなことがあるんです。
肩こりでやる気でないときの問題
肩こりが原因で自律神経のバランスが悪くなっている場合には、肩こりを解決することが必要です。
しかし、多くの方法が肩こりの筋肉を緩めるための方法なのです。
頭が倒れていて、それを起こそうとしている首や背中の筋肉が緊張するので、頭が起きてこなければ、緩めてもすぐに問題が戻ってきます。
これが一番の問題です。
マッサージを受けて一時的に緩むと改善したと思われるのです。
しかし、原因は頭が前に倒れていることで、その位置が変わらない限り、本当の改善にはなりません。
一時的な症状の解消を続けていく内に、ねこ背が体型化し、自分ではどうにも改善できなくなります。
そのために肩こりが、ドンドン悪くなり、いろいろな症状を出してくるようになるのです。
病院に行ってみてもらっても、多くの場合原因がわからず、特に異常が無いと言われます。
そういうことを続けていると、精神的な問題と考えられて、精神的な薬が出されるようになります。
精神の問題ではなく、構造的な問題が自律神経に影響を及ぼした状況なのです。
そのために、処方される薬が自律神経のバランスをさらに狂わせるようなことになっていくのです。
肩こりでやる気が出ないときカイロプラクティック
こんな時にカイロプラクティックは非常に力を発揮します。
姿勢の問題を解決するのはカイロプラクティックが最適です。
ねこ背を改善すると肩こりは改善します。
それによって自律神経のアンバランスも解決するようになるでしょう。
戦闘状態からリラックスした状態に変わるのを助けてくれます。
カイロプラクターはストレスに関してもよく理解していて、一緒に問題となっていることを見つけるのを助けてくれます。
問題となっている精神的なストレス、化学的なストレス、物理的なストレスを取り除くことをコーチしてくれるでしょう。
ともに努力するときに、肩こりからくるやる気が出ない状態も、改善することが出来るようになるのです。
60才飲食店経営女性Kさんのケース
Kさんは肩こりで首には痛みが出ていました。
出かけることも何かすることもいやになっていると言われます。
食事も余り食べたくなくなっていると話されました。
お店のお客さんに聞いて来院されました。
時間があるときはこたつに座って時間を過ごしていると話され、疲れるとテレビを寝ながら見てられました。
暖房はこたつだけで過ごしていると言われました。
たばこを吸われるので、顔色が悪く、痰がよく絡むと言われました。
最近は首が特にこって、気分が悪くなるので、何もやる気が起こらないと言われます。
カラオケも好きだけど、出かけていく気にならないといわれました。
夏に毎日草取りしてからどうも余計調子悪くなったと言われました。
食事は、朝は抜きで、3時くらいに食べて、夜仕事が終わった10時くらいに食べていると言われました。
クロスワードパズルにはまっていて、雑誌を買ってやっているけど、最近はやる気が出ないと言われました。
「クロスワードパズルをするのはどこですか?」というと「こたつで」と言われました。
かなりのねこ背で、こたつで下を向いてパズルをしたり、寝ながらテレビが体型化したねこ背を作っていると考えられました。
カイロプラクティックの施術で柔軟性を取り戻すようにし、首の歪みを矯正しました。
首のカーブを回復する体操と背骨の柔軟性を取り戻すような体操をしてもらいました。
特に仕事の合間にするようにお願いしました。
こたつは使わないようにしてもらって、部屋を暖めるようにしてもらいました。
体が柔軟性を回復するまではパズルはやめてもらいました。
朝食は軽く食べてもらい、昼はお昼に、夕方忙しくなる前に夕食を食べるようにお勧めしました。
またタンパク質の摂取が少なかったので、意識して青魚や卵などを食べるように勧めました。
テレビは座ってみるようにお勧めし、横になりたくなったら、テレビを切るように勧めました。
3ヶ月すると柔軟性も戻り、顔色もよくなられ、肩こりも痛みも無くなっていました。
カラオケに行けるようになったと喜ばれるようになりました。
肩こりがやる気に影響していたケースでした。
うつむくこと、ねこ背になることが多く、首はカチカチだったために、循環も神経のバランスも悪くなっていました。
頚椎のカーブがきちんとすることは、生命を取り戻すことだといってもいいともいます。
健康は背骨の適正なカーブから。
まとめ
肩こりがやる気に影響するときは、非常に危険な状態におられることになります。
カイロプラクターとねこ背を克服し、運動不足を解消しましょう。
ストレス源を明らかにすることによって、エネルギッシュなあなたを取り戻すことが出来ようになることでしょう。

鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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