鉛を貼ったような感じのする肩こり。
マッサージしてみたり、グッズを使ってみたり、湿布を貼ってみたけれど良くならないと言われる人がとても多いです。
肩こりの原因は、ねこ背で運動不足です。
首が倒れないように筋肉が緊張してしまいます。
それに運動不足が加わって、血行不良が起こることが原因です。
解消するには運動不足を解消する必要があると考えてトレーニングをしようと考えられる方も多くあります。
しかし、やみくもに運動をして痛める方もあります。
上手にトレーニングするために必要なことについて解説してみたいと思います。
動かせば肩こり楽になるというイメージありますね。
30万人の施術実績のある中塚カイロプラクティック研究所代表の私がご説明しましょう。
肩こりにトレーニング
肩こりには運動が必要と思って、トレーニングをしようと思われたことがあると思います。
ただ、肩こりがあるとやる気にならなかったり、トレーニングをしたことがない人はなかなか続かなかったりします。
身体の関節にある椎間板は動きによって栄養がいくようになっています。
そのために動きがないことにより栄養が椎間板に行かなくなります。
そうすると椎間板は薄くなっていき、不安定になります。この不安定を安定させるように関節周りに筋肉が過剰に緊張するようになります。
そうするとさらに動かなくなり、悪循環が起こるようになってしまいます。
トレーニングは習慣を作ることが大切です。
一度習慣が出来ると歯磨きのように、逆にしないと気持ちが悪いと感じるようになります。
そこまで続けてやることが必要です。
動くことは良いことなんですね。
肩こりの予防法
肩こりはねこ背で運動不足が原因です。
そのためにねこ背を解消することと運動をすることが大切です。
チェック方法
壁を背中に、踵、お尻、背中、頭、両肩をつけて、顎を引いてみましょう。
この姿勢が楽に出来る方は、ねこ背は問題ありません。
ちょっと辛くとも自分で背中を伸ばそうとして伸ばすことが出来る方は、ねこ背になっています。
ねこ背になっている人への体操
背中をそるようにすることです。
肩甲骨の間あたりの背中に枕や座布団を二つ折りにして当てます。
その上に寝転がって両手を上方に伸ばします。
少しづつ当てたものを移動させます。
首を伸展させることです。
座って頭を伸展させてやります。
ベッドの上から首だけを出して伸展させることも良いでしょう。
立ってする場合には、ふらついたりすることがあるので注意が必要です。
そのように身体の前方の筋肉をストレッチしてやることが大切です。
自分の状態を判断することが大事なんですね。
肩こりでトレーニングが危険な時
ねこ背でも運動をしていると血液の循環があるために、あまり肩こりを意識しない人もあります。
しかし、そういう肩こりは逆に危険なのです。
肩こりを意識しないのに問題がある場合
ねこ背があると様々な症状が出るようになるからです。
肩こりを意識しないので、ねこ背でも自分は全く問題ないとさへ思う方もいらっしゃるほどです。
ねこ背からの症状
ねこ背があるときにいろいろな症状が出てくるようになります。
どの部分が動きがないかによって異なります。
肩の痛み、肘の痛み、手首の痛み、指の痛み、腕のしびれ、指先のしびれなどの症状が出てくるようになります。
頭痛、顔の痛み、顔の筋肉の麻痺、顎関節の痛み、寝違い、内臓の症状など様々な問題が起こってくるのです。
しかもこれらの問題がねこ背が原因とは気がつかれないので難しいのです。
ねこ背の方のトレーニング
でもですから、ねこ背の人がトレーニングをすることによって、場合によっては以上のような症状がトレーニングによって出る方もあるのです。
そのためにねこ背の方は注意される必要があるのです。
よかれと思って運動して逆に悪くなることがあるんですね。
逆効果になる肩こりの方のトレーニング
ご説明したように、単なる肩こりではなく、それ以外の症状がある場合には安易に運動をすることはよくありません。
手足のしびれや吐き気、痛みがある場合には肩こり以外に問題があるので運動で改善させようと思うことは正しくありません。
運動が逆効果になることがよくあります。
問題を改善させることが先決です。医療機関で見てもらうことはとても重要です。
病院で「異常は特にない」といわれることがありますが、この場合は病理という形の変わったものがないという意味で使っておられます。
その場合には機能異常があることがほとんどです。
機能が問題があるけれども、まだ病気というレベルになっていないときです。
肩こりで思い切りトレーニングするために
機能異常の場合には、安易なトレーニングが問題になります。
そんな時に非常に有効なのがカイロプラクティックです。
カイロプラクティックはサブラクセーションと呼ばれる関節の機能異常を取り除くことが出来ます。
残念ながら、このサブラクセーションは薬やマッサージでは解消できません。
関節の機能異常を取り除くことによって、神経の流れが整い、筋肉のバランスがとれ、身体や関節の柔軟性が向上します。
そのことによってねこ背を改善することが出来ようになります。
さらに、ライフスタイルや姿勢習慣へのアドバイスをもらうことによって、ねこ背になりにくい身体になることが可能です。
猫背が改善し、身体の柔軟性がなくなったら、トレーニングすること可能になります。
トレーニングするために必要な準備ができあがったと考えても良いでしょう。
48才電話工事ボディービルダーのIさんのケース
Iさんはボディービルダーでいつもジムに行っておられます。
重いカバンを肩から提げておられ、ねこ背になっておられました。
肩がこって仕方が無いといわれて来院されました。
2ヶ月前から肩が非常にこって辛くてしょうが無いと言われます。
ウェイトトレーニングをして肩を壊して、それからトレーニングが出来なくなったと話されます。
お休みの日は少年野球の審判をしておられて、余りお休みが無い状態でした。
夜はトレーニングが終わってから食事をされるので、寝る前に食べるような感じになっておられました。
筋量を増やすために、プロテインパウダーを摂っておられて、過剰にとっておられました。
腎臓に負担がかかっていると考えられたので、いろいろな質問をすると夕方になると足にソックスのゴムの痕がすごくはっきりと跡がつくといわれました。
姿勢は首が前に突き出たような姿勢で、肩が前に巻き込んだようになり、手のひらは後ろを向いていました。
痛めた右の肩が上がっていました。
首の柔軟性はなく、カーブがなくなっていました。
頚椎の右回旋や伸展に制限がありました。
筋力テストでは右の筋肉のいくつかが働いていませんでした。
カイロプラクティックの施術で頚椎の柔軟性を回復し、右肩の筋肉のアンバランスを改善するようにしました。
休日や休みの日を作らないと筋繊維が修復できないことを説明して、休みを作るように勧めました。
また、プロテインパウダーの摂取量を下げるようにお勧めして、水分の摂取を増やすように勧めました。
頚椎のカーブを取り戻す体操と肩の関節に栄養を送る体操をしてもらうようにしました。
2ヶ月するとまた昔のようにトレーニングをすることが出来るようになられました。
今度は姿勢にも気をつけてもらって、首が倒れないように努力してもらいました。
トレーニングを休むことなくされて、休日も身体を使うということで、身体はとても無理をしている状態でした。
肩が痛くなっても不思議ではありませんでした。
肩こりはトレーニングをしていたためにごまかしていたような状態でした。
ですから、肩を痛めてとてーニングが出来なくなってから循環が悪くなって肩こりが酷くなったケースでした。
まとめ
肩こりをトレーニングで改善させようとすることは時には逆効果になることがあります。
まず身体をカイロプラクティックで整えてから、トレーニングをすることが肩こりを克服する早道になるでしょう。
鳥取県米子に1973年に創業した、国際基準カイロプラクティックを行う「中塚カイロプラクティック」院長。慶応義塾大学にて社会心理学を学び、後に米国ナショナル・カイロプラクティック大学大学院(現NUHS)に留学しDoctor of Chiropracticとなる。国際スポーツカイロプラクティックドクターのディプロマも取得し、アスリートのパフォーマンス向上のための技術や知識を豊富に有しています。
一般社団法人日本カイロプラクターズ協会元会長、
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